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風神様の旅物語  作者: 神崎 ラキナ
4/10

何故こんな所に店が?

船に揺られ港町へ向かうフウラ達。

途中、モンスターが現れるもフウラによって薙ぎ倒し、順調に進んでいた。

港町が見えてきた頃...



「あれが港町?」

私は『テレスコープ』で目的地の港町を見ていた。

んー、洋風だなぁ。

やっぱりカルディアとは少し違った感じ。

「あぁ、今積んでいる荷物はあの町に納品する。」

「へぇ。雷亜君はあの町に行ったことはあるの?」

私はあの町に行ったことがない。

「ん、小さい頃は何回か来た。...孤児院が隣の村にあったから、買い物とか。」

孤児院か...。





港に到着。

船から降りて町を眺める。

大通りには屋台が並んでいた。

...ここでは新鮮な魚介類が多く売られている。

んー、散々船で魚料理を食べたから、しばらくはいいや。

雷亜君は、何か辺りを見渡している。

「...何か、店の雰囲気が変わってたり、新しい店があったりする。」

「へぇー...あ、あの店は何だろう?」

暗い路地裏に蒼いランプのついていて黒いドアの...何ていうか、よく見ないと発見できなさそう。

それに... 入りづらい店だな!?


「ねぇ、雷亜君、あの路地裏の店って何なの?」

「は?...どこに?」

「だから、あそこの蒼いランプの...」

んー、雷亜君もしかして近視かな?

「店も路地裏も、蒼い光さえ見えないぞ?」

...?見えてない?

あるじゃん。何で見えないの?

まさかっ...魔法、魔法なのか...!?

試しに雷亜君の腕を掴んで不思議な店に向かう。

「やっぱり、壁じゃ...」

「えい。」

路地裏に...多分、雷亜君には壁に見えているであろう空間に手を突っ込んだ。

「あっ...」

間違いない...やっぱり、私の目は正しかった!

「ほら、雷亜君。やっぱり壁なんて無いじゃん。」

少し...かなり、けっこう気になるから路地裏の店に入ってみる。



店に入るとすぐ目の前に黒い木のカウンターが置いてあった。

カウンターには女性が...何か、声を掛けづらい...。

「ようこそ。貴方は魔術師ですね?」

「え?違います。」

「...もう一度聞きます。貴方は」

「違います。」

「えー...」

.....前言撤回、やっぱりそうでもなかった。

「おかしいなー、魔術師しか入れないようにしてるんだけど。」

何故、魔術師?

この店は何なのさ?

「まぁ、見つかったものは仕方ない!」

謎の明るさよ。

何この子?

「ここは魔法関連の物が置いてある店です。」

魔法って...あ、雷亜君の存在忘れてた。

さっきから何も喋らないし。もう思考停止してるんだけど。

「...マホウ?ナニソレオイシイノ?」

目から光が消えている!

雷亜君、ついに壊れてしまった!

「ちょっと、どうしてくれるの!」

「私に言わないで!?」

.....まあ、茶番はそれくらいにして、

「何か珍しい物を置いてないの?」

「いきなりだな...ま、珍しいかわからないけど...」

店主?が何かを取り出してきた。

鞄?見た目は普通でよくありそうなデザイン。

「これは、いくつでも、どんな大きさでも、重い物でも入れられる鞄。何いれても軽いまま、この大きさだ。」

まじか。中に何とか次元が広がっているポケット的な?

スゲー。

「あと、特殊な効果が付与されている装飾品。」

並べられている腕輪やイアリング等はどれも淡く光を発している石がついている。

「あ、でも...いくつか失敗作があって...こっち来て。」

んー、ヤな予感。

店の奥の扉を開くとけっこう広い...間違えた、とても広い部屋があった。

「道具の実験はここでしてるんだけど...問題の道具がこれ。」

着けてみろと言わんばかりにイアリングが渡された。

「これは?」

「魔法が使えない人が着けると簡単な術が使えるようになるけど...そうでない人が着けると...」

試しに簡単な風の術を使ってみる。

「普通に使えるけど?」

部屋に風が吹く。

本当に普通に使え...ん?

「あ、あれ?何か風が強く...」

「魔法が最大数十倍の威力になってしまう...。」

ゑ!?ちょっと!

「ちょっ...と、止めろ!うわっ、あぶねぇ!」

「あのーお客様、そろそろ止めて頂いても...。」

「無・理☆」

あ、竜巻になってきたー。

どうしよ、とりあえずイアリングを外してみる...と、だんだん弱くなっていく。

あ、解除出来そう。

「何とか解除できた...て言うか、何て物を」

「いやー、ハハ。」

イアリングを返した。

何て道具だよ。

「あと、これはひどい。」

また渡された。

次は指輪。

「これ、着けてると傷とかが回復するんだけど、なんて言うか、ぞわっとするんだよなぁ。」

着けてみた...が

「うぇっ?」

確かに背中、嫌な感覚が...

き、気持ち悪い...

「それはやく外した方がいいよ?」

外すと嫌な感覚がなくなった。

「何これ。ねぇ、何これ?」

「んーと、着けるとその人の背中に何かが憑くみたい。」

「何かって何だよ...。」

雷亜君がため息をつきながら呟く。

「まあ、さすがにこれは要らないかなー。」

「だろうねぇ。」

あ、でも

「最初の鞄は欲しいかも。」

店主?はにこっと笑った。

「まいどあり~!」

結局鞄は二つ買って店を出た。



「何なんだろうね、あの店。」

「何だろうな。」

買った鞄を一つ渡す。

「お前といると、色んな意味で退屈はしなさそう。」

んん?これはいい意味ではないな?

まあ、これくらいの出来事で疲れていてはこの先は大変そうだな。

んー、まぁいつの間にか日がくれていたから宿を探さないとな。

明日からはちゃんと候補者を探さないと。







不思議な店を見つけたフウラと雷亜。

店で不思議な鞄を手に入れた。

これでこの先の旅は楽になる.....はず。

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