表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/10

第二話:ダチョウ肉のステーキ4

 この男は「全て知らぬ存ぜぬ」で通してやるからお前も「数えまちがえただけで居なくなった駝鳥などなかった」ことにせい、と言っているのだ。

「わ、判った、こ、これは失礼をば……」

 そう言って踵を返そうとする役人の手を、素浪人が掴んだ。

 万力のような強さに思わず呻いて振り返る。

「そう言わずに、我らと一緒にどうか、どうか」

 懇願している者の目ではなかった。

 恫喝者の目であったが、役人はもう逃れられぬと観念した。

 証拠隠滅を手伝え、ということなのだ。これは。


「…………とはいえ、タダの鍋では駝鳥はよろしくないのでまずは厚切りにした肉を焼いて『すてえき』を楽しもうと思うのだ」

 素浪人はそう言って役人と小物達に手伝わせて駝鳥を街道から少々外れた場所へ持っていった。

 空き家になって久しい農家の納屋が駝鳥解体の現場となった。

 素浪人は鋭い担当でみるみるごつごつした駝鳥の皮をはぎ、脂身を削り落とすと腰肉の一部を切り取った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ