第3話 私の杖と箒
まだまだ説明会です。
次回は違う予定です。
あれから私は風がしのげそうな
岩の近くへ来ていた。
今何時なのかはわからない。
ただ、真っ暗にはなっていないので
あの分厚い雲の上には太陽が昇っているのだろう。
私はまた二本指を揃え、トントンっとダブルクリックした。やはり煙が何処からともなく現れ、薄い板状になる。
そして、さっきも見たステータスを表示する。
私は期待を込めて
スキル・飛行を押す、
……なにも起こらなかった。
私は期待を込めて
スキル・ガイドブックを押してみる
……なんにも起こらなかった。
「はぁー」
私はまた溜め息をつく。
私の幸せはどんどん逃げていきそうだ。
とりあえず深呼吸して、幸せを吸い込む。
転移はきっと瞬間移動みたいな効果なのだろう。
使ってみたかったな…
そう思ったが、ゲームのように押せば使えるものではないらしい。
私はスキルを使うのを一旦諦め、右に書いてある装備を見てみた。
よく見ると、私は腰に棒を付けている。
いやこれは棒ではない、杖だ!
最初にステータスをみたときは赤髪に気を取られ気づかなかった。
サッと私は自分の腰を見る、
ある。とっても綺麗な白い杖だ。
手に取って、じっくり見る
少しメタリックな白い木が使われているみたいだ。
シンプルなデザインだが実用性重視なのかもしれない
おそらくこれも私のイメージ、
ハ◯ーポッターのイメージが反映されたのだろう。
私は岩から少し離れて岩に向かって
えいや!
と杖をふった。
ズシン、ビキビキ
岩に円状のヒビが入った。
思ったより凄かった。
ハリーポッ◯ーではお馴染みのシーン
杖を振るシーンをイメージしてやってみたが、
岩にヒビを入れる程の威力だった。
ステータスを確認すると
MP25/50
となっている。まさかの半分も使ったようだ。
あと使えるのは多分一回だ。
今までここには魔物を見なかったが、
二体に会えば、あっさり狩られてしまうだろう。
まず当たるかわからない。
私はゾッとしつつも、ステータスの装備を見る
先程、杖を確認した時には気づいていたのだ。
私のイラストの右端に
プレゼントが描かれている。
「押すべきか押さないべきかそれが問題だ。」
私はかの名言のように言ってみた。
いやこれでは迷言だな。
私は覚悟を決めた
押す!
またもや
えいやっ!
と気合いを入れて押す
ぽんっとプレゼントが開き箒が現れた
…のとほぼ同時に
私の足元にも箒が現れた。
プレゼントマークはきえてしまった。
押したのは正解だったらしい。
もちろんこの箒は掃除する為のものではない
きっと飛ぶ為のものだ。
杖を腰の杖帯にしまい、箒を手に取る
良かった、クッションが付いている。皮のクッションだ。
杖と箒は同じ木で作られている。
白い箒となっているのだ。
とりあえず跨ってみる
私は本能で脚をくの字型に曲げ、ジャンプする。
すると、
私の、地面に着地するのでは
という期待を見事に裏切ってくれた。
つまり「浮き上がった」のだ。
私は箒に乗りながら感激していると。
「キシシシシ、何やってんだ嬢ちゃん?逃げるつもりか?」
私の背後、いや上から笑い声がきこえてきたのだ。
遂にピンチに陥ります!
読んでいる方がいるのであれば感想をお聞かせください
あっ、それでも厳しい意見だと連載が終了する可能性
があります。