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れぼりゅーしょん!  作者: カエサル
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第一章 その1

「ところで、お前たちのアジトはどこにあるんだ?」

そうオリアが不思議そうに聞いてきた。

ノースエリアを離れてもう10分ぐらい経っているからな。

ユーリが小声で何か言ってくる。

「おい、教えちゃっていいのか?本当に信用できる相手なのか?」

確かに、裏切られてアジトの本部の場所をばらされても困るしな。でも・・・

「信用できる相手さ。」

俺は自信を持っていた。城で話したときのオリアの真剣な表情を俺は鮮明に覚えていた。

「何を小声で喋っているんだ!早く教えろ!」

「サウスエリア3-24地区だよ。」

「それってあとどのぐらいだ?」

「う~んあと5分ぐらい。」

「ふーん。」

その時、後ろからサイレンの音がした。パトカーだ。

「おい!とうとう来やがったぜ!アリス!銃で応戦だ!」

「了解!」

かなりまずい状況だ。ここで足止めしないとアジトの場所がばれてしまう。

「・・・おい。」

オリアがいきなり俺に話しかけてきた。

「何だ?」

「あれを止めればいいのか?」

「そうだ。」

「おいそこの女、銃を貸せ。」

「えっ?」

アリスはいきなりの要求にとまどっている。

「いいから早く!」

「ケイト、貸しちゃっていいの?」

「・・・うん。オリアには考えがあるみたいだ。貸してやってくれ。」

「分かったわ。」

アリスがオリアに散弾銃を渡した。オリアが何か呟いている。

オリアが車の窓から顔を出し、パトカーに標準を定める。

ドンッ!

重い音が響く。球はパトカーに当たった。

「これからだ、よく見ておくんだな。」

パトカーにあいた穴からどんどん氷と化している。

「えっ?お前そんなことができるのか?」

「当たり前だろエターナルなんだから。」

あっという間にパトカーが氷の塊になった。

「ふん、見たか。」

と、オリアは自慢げな表情で銃をアリスに返す。

「す、凄いわ・・・。」

アリスが驚いている。

「何をそんなに驚いているんだ?そこの男だってエターナルなんだろ?」

「いや、俺は人を操ることに特化したエターナルだ。」

「へぇーそうなんだ。」


そう言っているうちにアジトの駐車場についた。

「えっここ?」

オリアは驚いていた。それもそうだろう、俺のアジトは牛丼店の真下にあるのだ。

「いや、正確にはこの真下だな。」

「だからそこのオッサンが大笑いしてたんだ・・・。」

「そういうことだ。とりあえず車から降りるぞ。」

ウィーン

自動扉が開く。

「いらっしゃいませー!」

女性の店員がスマイルで言ってくる。

「オリアちゃん。好きなの頼んでいいわよ。」

そうアリスが言うと、オリアは笑顔で

「本当!?」

と言って目を輝かせていた。

「ケイト、私とユーリは先に味とに戻っているから、オリアちゃんを頼むわ。」

「分かったよ。」

アリスとユーリは奥の方に行き、オリアと俺が席に座った。

「・・・おい。」

「何だよ。注文でも決まったのか?」

「この『牛丼の神様降臨!アルティメット激盛り牛丼』だ。」

「あいよ。おーい!牛丼の神様1つだー!」

奥からはーい!という声が聞こえた。

「・・・おい。」

「何だ?追加注文か?」

「違う、お前の名前を聞いてなかった。」

俺としたことが名前を言うのを忘れていたなんて。よく名前を知らない人達と一緒に行動できるもんだ。

「俺の名前はケイト・レボルだ。そんでもって、さっきのオッサンはユーリ・マルコフ。もう一人の女性はアリス・リスマスだ。」

「分かった。もう一つ質問だ。」

「何だ?」

「これから私は何をすればいい?」

「お前は人質という立場だから、取引が成立するまでアジトで自由にしててくれ。」

オリアの表情が変わった。

「・・・取引が終わったら私は帰るのか?」

「そうだ。」

「嫌だ!」

俺は気に障ることでも言ったのか?とりあえずフォローしておこう。

「どうしてだ?」

「私はやっと自分のしたいことができると思っていた。なのに、帰るなんて嫌だ!私も戦う!」

「・・・。」

記憶を消して大人しくさせるという方法もあるがそれは使いたくない。何より、オリアの意思を尊重したい。

「・・・ここでお前は飯を食ってろ。俺は皆と話し合ってくる。」

「うん。」

オリアの表情は真剣だった。

俺は席を立ち、牛丼の店の下にあるアジトへ向かった。

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