プロローグ
小説を書くことに興味を持ったので、書くことにしました!
ちょっとずつ書いていって慣れていこうと思います!
感想、アドバイス等ありましたら気軽にどうぞ!
この作品は勿論フィクションです。
初めての投稿作品です。
凄く稚拙な文章です。
アドバイス、感想などなどよろしくお願いします。
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プロローグ(幼女と呼ぶな!王女様と呼べっ!の巻き)
今、ここで生きているということを実感している人は少ないであろう。何故なら、日常というものがそこにはあるからだ。日常はある意味やっかいな存在でもある。どんなに苦境に立たされても、それが続けば、慣れてきて、日常になるわけだ。
俺はある人によって日常を非日常に変えられた。しかし、その非日常さえも日常になりつつあるということに俺はまだ、その頃は気づいてはいなかった。
「早く牛丼を出せ!私は腹が減ったぞ!」
そうやって威張っているこの幼女・・・じゃなかった、この王女はオリア・エターナル・ブリザード。なんか技名みたいな名前だが一応、形式上は王女で人質なんだよな。つーか、王女が牛丼なんて食っていいのかよ。何故こんな奴がやってきたのか、それを説明すると長くなる。
その昔、人類は大きく分けると3種類いた。黒人、黄色人、白人。だが今では2種類しかいない。魔法を使える者と使えない者。人種などは関係無くなっていた。人類が魔法を使えるようになったのは2015年の9月11日からだった。その頃、人類は第三次世界大戦を起こしていた。起こした国は重要ではない。そこで使用された兵器に問題があった。人類は国際的に禁じられている毒ガスを使ってしまったのだ。その毒ガスは人体に悪い影響は及ばさないが、約0.1パーセントの人間がある感染をした。
それは、新たな遺伝子が組み込まれ、俗に呼ばれる魔法というのを使えるようになるということだ。魔法。それはいかなることでも出来た。物を触れずに浮かせる事も勿論可能だし、炎や水、雷までもを操れた。やがて、その能力に気づいた人間は愚かな戦争をしている国を簡単に滅ぼしていった。今ではその魔法を使える人間が国を作り、統治している。
魔法を使える人間はエターナルと呼ばれ、使えない人間はフレイルと呼ばれた。エターナルが統治している国は、差別国家だった。フレイルを奴隷として扱い、苦しめた。やがて、フレイルの人々はレジスタンスを結成し、革命を起こそうとしている。そこに所属しているのがこの俺、ケイト・レボルだ。
「ノースエリア1-4地区に着いた。本当にここであっているんだろうな。」
「ああ、あっている。GPSはちゃんと、ノースエリアを示している。そのまま先に進んでくれ。」
そう言う男はユーリ・マルコフ。俺の仲間であり、親友だ。
「ちぇっ、いいよな~お前たちは本部でくつろげて。」
「まぁそう言うなって。レジスタンスの中で魔法を使えるのはお前だけなんだからな。」
「分かったよ。通信切るぞ。」
ノースエリア1-4地区というのはエターナルが作った中世ヨーロッパ風の城がある。そのせいか、その周りの建物も中世ヨーロッパの街並みだ。
「へぇ~さすが、ノースエリアだ。なんてったって町が綺麗だもんな~。」
俺がここに来たのには観光目的ではない。王女オリアを誘拐して、人質にすること。
しばらく歩くと、城についた。打ち合わせ通り、ここで連絡を取る。
「おい、これからどうすればいいんだっけ?」
「魔法で強引に突破してもいいし、あの伝説の傭兵みたいにスニーキングでもいいぜ。」
「オリアがいるところってどこだっけ。」
「えーっとね・・・多分6階のどこかの個室にいると思うな。」
「分かった。切るぞ。」
6階か・・・強引に突破できなくもないけど、スニーキングの方が安全かな。オリアって人も傷つけたらマズイしな。
「とりあえず城の周りを歩いてみるか。」
どっから侵入するかな。あの伝説の傭兵みたいにほふく前進で進める通気口でもあればいいんだけどって・・・
「あるのかよ!」
思わず叫んでしまった。そこにはちょうど一人の大人がほふく前進すれば入れるような通気口があった。
いや、普通あんなの作るかよっ!俺は迷わずそこに入ることにした。まあ、一歩前進ってことで連絡を入れておく。
「おい、なんか本当に通気口があったからこれからほふく前進で進むことにした。」
そう言うとユーリは
「えwwwマジであったのかよwwwまぁw頑張れwww切るからなw」
あ、あの野郎・・・草生やしながら喋りやがったな。こっちは命かけてやってんのによ。覚えてろよ。
俺はしゃがんでほふく前進した。通気口の中は思ったより暑い。
10分ぐらいほふく前進しただろうか。ようやく光が見えてきた。
「やっとかよ・・・結構しんどいな。」
一応、通気口の近くに人がいないことを確認して、通気口から出た。ユーリにも報告しておくか。
「ユーリ、6階に行くにはどうすればいい。」
「多分、その角を曲がった先にエレベーターがあるはずだから。」
「城の中にエレベーターがあるのかよ。」
「そういうことだ。あと少しだ、頑張れよ。じゃあな。」
さてここからは慎重に行かないとな。角とか特にな。あ、これフラグじゃないからな。
「よし、行くか。」
俺は忍者の如く、足音をたてずに歩いた。
「・・・角か。」
角が一番怖い。だって、食パンくわえた少女が走ると必ず角でイケメン男子とぶつかるし。おいしいシチュエーションっていうのかな。まぁいいか。とりあえず進まなきゃな。
そう思って進むと、案の定誰かいた。女性だ。
「えっ・・・誰ですか?新しい執事さんですか?」
「えっと・・・」
なんて答えようか。ここはあえて変なことを言ってから眠らせて夢オチに持っていくか、それとも真面目に嘘をついてやり過ごすか・・・。ええい!悩んでもしょうがない!
「と、通りすがりの変態〇面です。」
と言うとその女性は微動たにせず
「ええっ変態〇面!?」
「今だ!眠れ若き女性よ!」
手に魔力を込める。
「っ・・・。」
女性が倒れた。俺の魔法ならこの程度のことは余裕だ。さて、先を急がなくてはな・・・。
エレベーターの前まで来た。一応ここでも連絡はしておこう。
「エレベーターの前に到着した。」
「ボタンを押して6階に行くんだ。今は警備の奴らは昼食の時間だからエレベータは使わないはずだ。」
「分かった。」
エレベーターのボタンを押すと、エレベーターの扉が開いた。なるほど。本当に誰も使っていない。俺はエレベーターの中に入り、6のボタンを押す。
エレベータが6階に向かっている間、俺は前進に魔力を込める。
チーン。
レンジのチンみたいな音が鳴ると、扉が開いた。
えっと・・・6階のどこかまでは分からないんだよね。とりあえずすぐそこにあるドアを開けるか。
そこには牛丼を食べている幼女がいた。
「ん?誰だ?この牛丼は渡さんぞ。」
金髪に赤い目。そして、ゴスロリ。間違いない。こいつだ。
「もしかして・・・王女オリアか?」
「そうだけど、何かようか?」
あとは来てもらえるように交渉するだけだ。さて・・・どうやって交渉するものか。色々やってみるか。間違ったらオリアの記憶を消せばいいだけだしな。
「俺はレジスタンスのリーダーのケイトだ。あんたを誘拐して人質にする!」
「は?何の冗談?」
むかつく言い方をする小娘だ・・・。
「オリアの記憶を消去!」
「っ・・・あれ?そんで何の用だったっけ?」
よし、一応魔力を持つ王族にも効くみたいだな。次は何を言おうか・・・そうだ。
「俺は世界一の牛丼料理人ケイト様だ!フハハハハ!」
「えっ!やっぱり牛丼の世界にも世界一っているんだ!」
よし・・・ちょっとかかったな。
「どうだ!俺の家に来て、世界一を味わいたいとは思わんかね!」
「え~でも、めんどくさいな~」
ダメっぽいな。
「オリアの記憶を消去!」
「っ・・・あれ?何?」
どうするかな・・・。ちょっと真面目に話してみるか。
「俺はエターナルだ。あんたもだろ?」
「そりゃそうだろ。王族なんだから。」
「突然だけど、エターナルだからってフレイルを差別していいと思う?」
「ダメだと思う。」
あれ?意外な反応だな。
「どうして?」
そう言うと、オリアは箸を置いた。
「差別はいけないと思う。だって同じ人間なんだもの。私がこうやって食べている牛丼も誰かの手によって作られたもの。それと同じでフレイルがいるからこそこの国が成り立っている。差別ではなく、感謝をするべき。」
思った以上に大人な回答だった。王族の中にもこんな考えを持つ者がいるなんて。子供という無垢な心だからこそかもしれない。
「実は、俺はレジスタンスのリーダーなんだ。この国から差別を捨てたいって気持ちで毎日どんなに辛くても頑張っているんだ。でも、俺だけの力じゃどうにもならない。そこで君の力をかしてほしい。王族としての力がどうしても必要なんだ。」
「・・・。」
オリアは真剣に考えているようだった。
「・・・条件がある。」
「何だ?」
「この国から差別をなくすってことは王政を倒すってことと同じだと思う。もし、王政を倒した後も自分たちだけで権力を握らないで、ちゃんとした政治をするってこと。」
「ああ。約束するよ。」
「じゃあ・・・協力してやる。」
なんだ。ちゃんと話せば分かるタイプの人だったのか。
俺がアジトに来てほしいと言うと、オリアは素直に承諾してくれた。
「王女と俺が城の中を歩いているのはまずいだろう。基本、隠れて行くからな。」
「分かった。ったくしょうがないな。」
「よし、ちゃんとついてこいよ。」
ドアを開け、すぐにエレベーターに入り、1のボタンを押す。
「なんかワクワクするな。」
そういうオリアの表情はどこか楽しそうだった、
「城の外に出たことってあるのか?」
「う~ん、5年前にちょっと出たぐらいかな?」
「・・・。」
チーン
どうやら着いたみたいだな。よし、さっきの女性は寝ているな。
「行くぞ。」
「分かってるって。」
通気口のところまで来た。
「えっもしかしてこんな所を通るの?」
「そうだけど?」
その時、近くで足音がするのが聞こえた。
「しまった!オリア!早く入れ!」
「え!?わ、分かったよ!」
オリアが先に通気口に入った。その後から俺も入る。
「オリア、先に進んで・・・!!」
オリアのパンツ見えとるー!
「ん?どうかした・・・!」
オリアも気づいたらしい。
「見るなよ!変態!」
オリアの蹴りが頭に直撃する
「痛い痛い!べ、別に見たくて見てる訳じゃない!それより早く進め!」
「死ね死ね死ね死ね死ね!」
「本当に痛いって!分かったよ!できるだけ下向きながら進むからさ!」
ようやく外に出た。5メートル進むごとに1回の蹴りをくらった気がする。
「イタタタ・・・。」
「ごめん・・・やりすぎた。」
「ううん。大丈夫だ。さぁ、アジトに向かおう。」
「うん。」
ファー
車のクラクションの音がした。
「ユーリ、アリス!」
「あいつらが仲間?」
「そうだ。さぁ行こう!」
俺たちは車でノースタウンを出た。
ユーリが笑顔でこう言った。
「いや~やるじゃん。お疲れ様。ケイト、この幼女様をどうやって説得したんだ?」
「幼女と呼ぶな!王女様と呼べっ!」
「真面目に訴えたら聞いてくれたよ。」
「オリアちゃん、緊張しているの?」
そうアリスが言うと、オリアは怒った顔で
「べ、別に緊張なんかしてない!」
ユーリは大きな声で笑うと、
「そうだ、何か食べたい物はあるか?」
「牛丼」
「はっはっは!」
「早く牛丼を出せ!私は腹が減ったぞ!」
こうして、俺のレジスタンスのメンバーにオリアが加わることになった。