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作者: 豆苗4

 りんごをかじる前にすべきことがある。地面にしるしをつけるのだ。灰色の紳士に道を聞かれても、右は損なわれたままだ。心苦しく思いながら、背後を指すしかない。カップラーメンが兜を被ったら、鳥のさえずりを横切ったイルカが地面に潜る。いざ行かん。鬼さんこちら、手の鳴る方へ。城を右手に直進だ。

 ふと気づく。何かがおかしい。ここは彼女の桃源郷。その証に、立派な赤い帽子が落ちているではないか。これに出会うのはかれこれ5回目だ。間違いなくループしている。しかし、それに何の問題があろうか。今は昔、昔は今。鳥のようにはばたけないのならば、愚者のように地面を這いずり回るしかないだろうに。底なし沼でもがく術を失ってまで、藁に縋る訳にはいかないだろう。波に錨を、星に光を。

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