夜
区切りがいまいちだったので、この小話と次話は続けてお読みください。
本隊と合流して四日目の夜を迎えた。
一日目は待機と嘆願、二日目は交渉と補給と怪我人の収容、三日目は合流し、隊の編成と実地検分、そして今日は周辺の視察と今後の戦略について各隊の指揮官が集まり意見を交わしあった。
体調不良を理由に王が欠席、その傍を離れられぬとの理由で軍師と次軍師も欠席、だが王子が出席したことにより戦略会議も無駄にはならず、それどころか、王子自ら頭を下げ、教えを請う姿勢を示されたため、かえって熱のいったものになった。
キルヴァのもとにその配属指令書が届いたのはその日の午後だった。
以下の者を本日付けで貴下の配下とすることを命ずる。
セグラン・リージュ、階級は次軍師。隊の副指揮官に命ずる。
そして末尾に王の署名と王印が捺されている。
これを持ってきたミシカの知らせでは、身の回りの片づけが済み次第来るとのことだった。
だが夜まで待ってもセグランは来なかった。
ときおり、ひとは、自分の身の丈以上の物語に手を出す愚を犯します。今の私がそうです。戦記だなんて、戦記だなんて、戦記だなんてぇぇぇ!
……おもしろければ、よいのですが。地味でも、ふつふつと、熱がこみ上げるような物語をお届けできれば、と思っているのですが。
引き続きよろしくお願いいたします。
安芸でした。