要請なき出陣
短いですが、次話と続けてお読みください。
セグラン・リージュから書状が届いてより六日後、補給物資等の支度を整え、キルヴァ・ダルトワ・イシュリーは第五領地とスザン国との国境線の前線基地へ向けておよそ一万の軍勢を率いて出立した。
リアストン暦九百九十三年、オーエンの月、第二十三日目のことである。
第五領地スザン国との国境は既に侵犯されていた。
不意の奇襲に前線基地がやられ、一時退却を余儀なくされた結果である。
これ以上の越境を許すわけにはいかぬ、というディレク王の指令のもとに即時対抗措置がなされた。 それからはまた膠着状態に陥り、いままた一触即発の睨み合いが続いている。
第四領地から駆けつけた援軍一万は、出兵要請がなされていないということで、はじめ受け入れを拒否されたが、再三の王子による王への嘆願により認められた。これに伴い、兵の増強、物資の補給、救助の本格化がいっぺんにすすめられ、一時敗色の色が濃かった情勢も持ち直すことになる。
昨日は睡魔にやられて更新できずに寝てしまいました。
えー、次で、第二章終了です。
引き続きよろしくお願いいたします。
安芸でした。