表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
JKたちは『AHO』なことをしています  作者: 畑楽 繰間


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/61

晒しもの

 話はちょっと巻き戻る。


 知ってたって本名出すのは脅迫でもする気かと、しこたま叱りつけたあと。

 街の襲撃が何とかなった旨の周知と被害補償についての話をするのに、ミカさんが広場で演説する運びとなった。

 めったに使われない広域メッセージで、周囲にとりあえず無差別に告知。

 それからミカさんのギルド員が各地で固定メッセージを表示して棒立ちすることで宣伝しているらしい。

 何やら計画的な仕込みを感じるくらいに用意周到である。

 現状、寝ている人がたくさんいるところでの襲撃及び解決なので、今も棒立ちの商店街自販機の方々に伝わるタイムラグを考慮しなくてはならない。


 ので、開催は翌日。


 祝勝会も同時開催と銘打って、物欲目当ても集める手はずである。

 どうせなら出るようにと念を押され、適当な生返事をしながらケダモノの空き日を聞き出す。

 結果、今すぐ行きたいという無茶な要求を呑んで町田の某喫茶店以外思い浮かず指定。

 知ってるからと自宅訪問を提案されたが自宅も学校わきのファーストフード店もこいつを絶対呼びたくはない。

 もはやストーカーかよってレベルになりつつあるの、本当になんでなの。

 私はあいつに何をしたというのだ。

 てなわけで、ある程度のセットをして外出。

 前回の出来事が全般起こり、疲れ果てて寝て。

 そのまま、今日のイベントと相成ったという次第でございます。


 しかし…。


「…私って、わかってるんだよね?」


 思わず声が出る。

 知らん人から挨拶されたり、何事もなく通り過ぎたり。

 私のなかではいまだ、剣を手にしてチート野郎だなんだ一斉に敵視されたのは、そこそこトラウマ。

 掲示板なんてまともに見れないままなのに、なんとも言えないまま、知らんうちに周囲は変わる。

 人のうわさも…とよく言うが、最近は二週間がいいとこのようだ。


 ま、現実としては中身を公に公開してるケダモノの親衛隊に近いものが、過度に集まらないよう、ヘイトまき散らすヤバ気なの以外を選定するよう、敷居を作ったりしているせいもあったようなんだけど。


「ぽよぽよ、うろうろしすぎて酔うー!」

「あぁ、ごめんね姫、ちょっと休憩するからね、かわいいねぇ」

「……この人だけ妙に本田さんの扱い違うニャ……ちょっと不満ニャ……」

「この子はかわいいの! 最高にかわいいの!」

「こっちだってバーチャルな世界でアイドルキメてる最高にかわいい生き物ですニャよ↑~!」

「アイドルは気安く胸揉みに来ねえんだよ! 肉食獣め!」

「偏見ニャ!アイドルはむしろ気安く百合営業で四六時中べたべたしていくもんニャ!」

「営業いうな、純真な一部の人が泣くだろ!」

「…いやこっちはガチでも受けて立つんニャよ↑~?」


 奇麗さのかけらもないな! このアイドルは!


「……ぽよぽよ、人気なのね」

「どう?姫は惚れ直す感じになってきた?輝いて見えたりしてる!?」

「つまりぽよぽよは、そっちと仲良くして、チカは私と仲良くなってればいいよね!」

「姫は見所あるニャねえ↑~、アメちゃんあげたくなるニャねえ↑~」

「稀もネコちゃん結構好きー!」

「よいぞよいぞ↑~」


 姫、演技はしといて。

 気付かれないようにスルーするけど。

 まぁ、仲がいいことはいいことだ。


(あいつが可愛がられてこっちに愛情が来ないのが憎い…)


 みてーなこと言われたら、人間としての付き合い方から変えなくてはならない。


「両手に花で張り切ってんねえ本田さんって人は」

「……今回の元凶の一人が来た…」


 わりと地元情報ばらしまくると指摘された女でおなじみのチカちゃんだ。


「チカ、ぽよぽよはこの子とお似合いだってさ!」

「姫いいこというニャねえ↑~、お小遣いあげてもいいくらいのいいこというニャねえ↑~」

「調子に乗るなよ…」

「あらあら、私のはいるスキないくらい? なんならマウントは取れるけど」

「取らなくてよろしい!!」


 こいつは裸見たことあるし、くらい言いそうで最高に悪い予感しかしない。

 あの日の記憶だけはお外に出さないでくれ。


「む、意外にチカちゃんさん、うちのワイフにいい雰囲気出してそうニャね…」

「まぁリアル面のリードは強いってことよぉ」

「わっちもリアルであったもん!同点にゃよ!譲ってやらんニャ」

「えっマジすか」

「その辺はゲームのログで細かくやらんとこうぜ…」


 一応芸能関係のプライベートという話にはなるから、私も幾分は気を使ってあげたい。


「胸だって揉める仲ニャ」

「同点にゃじゃーん、最高だろ?」

「いやあもう、まったりしていい気持ちでしたニャ…」

「配信でとんでもないこと語ってんじゃねえぞ!?」


 本当に勘弁して、これネット乗ってる可能性高いから。

 そこから、一緒にしておきたくないからとりあえず祝勝会の整理スタッフとしてミカさんにケダモノとチカちゃん押しつけたり。

 私自身も誘導を手伝ったり。

 つつがなく、イベントは開始。


「…と、いうわけで、皆様ご苦労様だったねぇ、めったに見かけないボス満載で、メンテまで放置も選択肢では見ていたくらいだったからね」


 本当にヤバイのいたね。


「首都襲撃に対応してくれた全員、そしてここに集まってそれらの活躍をねぎらってくれた全員に、まずは感謝したいね」


 そうだね。


「特に真っ先に対処したくれたカルナッカ、ぼのほの、サイケス、芯殿騎士団、舞踏商船団……」


 知らんところがいっぱいある。

 見えない各所で対処していたギルドはたくさんいたらしい。


「…マーケットを中心にやってくれた自警団、ユメージさん、いつもの、他にも個々人や支援にあたってくれたすべての人に、言いきれないが特に感謝したい」


 やっと名前出てきた。

 私は個人なのか…まぁギルドまだ入ってなかったよね。


「さて、そういった思い出話は各々でしてもらって、我々としては集まっていただいた分、四隅の係員を使ったゲームや、ビュッフェとしての格安の料理配布もしているので忘れずに見てほしいのと…」


 料理、意外と効果があるのを最近まで知らなかったが、ハマる人がいるのもわかるボリュームだった。

 私も後でいっぱいかき集めとこう。


「このたび、ルールが確定して、フィールドのラスボスの直後からギルド戦が開始になるのはみんなもお知らせで知っていると思うんだけどねえ」


 そういえば、ギルド戦に乗り気なんだっけか、ミカさんの組合からして。


「オルアラのあの島の体制の量産を何としても勘弁してほしいと我々にいろんなギルドから意見が来ているんだね、今」


 噂しか知らない…。

 行ったら死ぬ島でしたっけ。


「我々としても、ギルドの同盟を広くやってるものとして、今度はみんなで出入りして管理していける島が欲しいという希望はある……あるんだねえ」


 割とみんなが聞き入っている。

 それなりに重要な話として、認識されているのか。


「だが、我々の中でコレをしますと言っても、実質の管理者は固定のギルドになるのはわかってるんで、その取り合いで分裂も簡単にするんだね」


 まぁ、よくある話だ。


「そこに、ちゃっかりと全部の意見をまとめ上げた基本設計図を出してくれた人がいて、それが我々の利害に絡まない人間なのが、実は好都合でね」


 分裂回避で、意見をまとめた信用ある人が管理を引き受けして実行するってことかな?

 会社で言う、第三者機関とか、そんなの?


「今回、うちらの同盟の全員の了承を得て、そいつに島のクリエイトの権利を持たせて設計図通りの綺麗な環境作ってもらうように、今まで賛同しているので205のギルドすべての兵隊を動かす、と言った方針が固まったんだねえ」


 よかったね。


「つまり我々の旗印として大将になった、って話なんだよねぇ、ユメージ・オブ・ジ・ホーンドトールが」


 …。

 ………?


 ……………はぁ!?


「みんなが知る通り、ストーリー根幹の剣を持っているのは今、オルアラのオサナイと最近大騒ぎで所有することになったユメージくんだねえ」


 なにいってんだ?

 本当に何言ってんだ?


「どちらの聖剣に命を賭けてみるか、ギルド戦に参加する諸氏には、一度考えていただけないかと、この場で提案申し上げたいんだねえ」


 ざわついてる。

 当然、周囲もこんな話ぶち上げられて困惑している。

 しかも、特にしらん人が全てもおいしいところ持ってくけど、こいつを勝たせるために死んでくれって話してんじゃないのコレ。

 無謀、あまりに無謀だよミカさんさぁ…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ