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詩集  作者: 勒枢薇朧
1/10

俺とおまえと

俺はおまえを見ている。

おまえは俺を見ていない。

それでいいのだ。

それでいいのだと、自分に言い聞かせる。


たとえば、雨の日、

傘もささずに歩く俺を見て、

おまえは笑うだろうか?

いや、笑わないだろう。

そんなことに興味などないのだから。


俺はおまえになりたかった。

おまえは俺になりたいとは思わないだろう。

それもまた、仕方のないことなのだ。


夜の電車の窓に映る俺の顔は、

俺なのか、それともおまえなのか。

よくわからないまま、

煙草をふかしてみる。

苦くて、まずい。

こんなもの、おまえは好きだったか?

俺は、おまえの好みさえ、もう知らない。


それでも朝が来て、

俺は俺のまま、

おまえはおまえのまま、

また今日も、どうにかして生き延びるのだ。

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