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 ミ(/・ω・)/スチャッ



 シナリオに評価点を付けるのは、とても難しいのです。


 例えば、1話の中の“見せ場”などでは、作画もBGMも演技も、全てが“見せ場”を盛り上げようとしてきます。


 なので、クライマックスシーンで感情移入できることが、シナリオによるものなのか、それ以外の要素によるものなのかが分かりづらいのです。


 そこでシナリオも四つの要素に分解してみました。


 〈意図〉〈目的〉〈手段〉〈釣り針〉の四つです。


 順番に説明しましょう。



 先ずは、“何を描きたいのか”という、シナリオの方向性である〈意図〉


 この〈意図〉もまた、四つに分類できます。


『物語の進展』『人物描写』『設定の説明』『尺稼ぎ』です。


 アニメの1話ごとのシナリオは、この内の三つ、あるいは四つ全ての〈意図〉を持って構成されていますが、1話ごとに最も比重の大きい〈意図〉があります。


 その、最も比重の大きい〈意図〉を評価対象として考えます。最も比重の大きい〈意図〉が『尺稼ぎ』であった場合は、容赦なく減点です。



 次に、〈意図〉をより具体化した〈目的〉です。


『物語の進展』の為のなんらかの出来事であったり

『人物描写』の為の過去エピソードであったり

『設定の説明』の為のナレーションや説明ゼリフであったり


 いずれにせよ、その1話のシナリオの中心にあるものが〈目的〉です。



 そして〈目的〉を実現する為の〈手段〉


 〈手段〉は大きく以下に分類できます。


『人為的イベント』『偶発的イベント』『会話・セリフ』『人物の行動』『モノローグ』『ナレーション』です。


 これらの〈手段〉を駆使して、〈目的〉のシーン・セリフ・エピソードをより印象深く、鮮烈に、あるいは感動的に描こうとします。



 最後に〈釣り針〉の説明です。


 シナリオはひとつの〈目的〉を中心に構成されていますが、正味22分弱のシナリオ全てが〈目的〉の為だけにある訳ではありません。


 例えば視聴者を笑わせる為のギャグであったり、萌えさせる為のあざと可愛さであったり、画面に釘付けにする為のお色気シーンであったりと、視聴者の感情を釣る為の〈釣り針〉があります。


 その他にも、最も比重の大きい〈意図〉とそれに付随する〈目的〉と〈手段〉以外の、あらゆる要素を〈釣り針〉として評価します。


 因みにギャグアニメや日常アニメの場合は〈意図・目的・手段〉はほぼ無く、〈釣り針〉のみがあります。



 以上を踏まえて、具体的にどう評価点を付けるかですが、演出の時と同じように、70点を原点とします。


 そしてどれだけ〈手段〉が〈目的〉を効果的に見せることに成功しているかを、10点満点で評価し(減点評価の場合は下限無しで評価します)、それを原点に合算します。


 この意図・目的・手段はテクニカルな部分であり、“面白さ”という主観を重視するこの計算式では、最大評価でも80点、“イイネを押せる点数”とし、それ以上は自分の心に刺さった〈釣り針〉を加点or減点の対象とします。



 それでは演出の時と同じく、具体例をいくつかあげてみます。


 具体例に挙げるのは〈アサルトリリィ・1話〉〈魔女の旅々・1話〉です。

 ネタバレは('ω'乂)ダメーという方はここでお引き取り下さい<(_ _)>



 ⊂(`・ω・´)∩バッ⊂(`・ω・´)⊃バッ∩(`・ω・´)⊃バッ



 〈アサルトリリィ・1話〉の〈意図〉は『設定の説明』です。


 より具体的な〈目的〉は『作中世界の説明』と、舞台となる『学園の説明』、そして『リリィの戦闘方法の説明』です。


 〈意図〉が『設定の説明』である場合、基本的な〈手段〉は『会話』と『モノローグ』と『ナレーション』になります。


『会話』の場合は、下手に書くと設定の説明が分かりにくくなる事があり、また説明ゼリフが長く続くと見ていてダレますが、適度な文量のセリフで説明できるなら、『設定の説明』を自然な流れで物語の中に置くことができます。


『モノローグ・ナレーション』は分かりやすい説明が可能ですが、上手くやらなければ物語の流れを断ち切ります。



 〈アサルトリリィ・1話〉では、冒頭に『作中世界』を、主人公のモノローグという分かりやすい手段を使って説明し、『学園内のシステム』や、『リリィの戦闘方法の説明』に関しては具体的な説明はせず、『会話』と『人物の行動』を使って、“この手の話を見慣れてる人なら分かる”という程度の見せ方をしていました。



 誰でも理解できる“分かりやすさ”と、視聴者の素養を考慮した上での“分かりやすさ”を使った、丁度良い塩梅の説明です。


 なので〈意図・目的・手段〉の評価点はプラス5点としました。


 あとは私が釣られた〈釣り針〉による加点です。


 まずは『学園が舞台』という“箱庭物っぽさ”に釣られて、プラス2点

 そして終盤のバトルシーンの展開に釣られ、プラス3点。


 全て合計してシナリオ評価点は80点──と言いたいところです、が! 何を隠そう、このやっとんは百合豚なのです(`∩ ω・´)⊃バッ


 ということで全体的な百合要素に釣られ、プラス3点して、〈アサルトリリィ・1話〉のシナリオ評価点は83点となりました。



 〈魔女の旅々・1話〉の〈意図〉は『人物描写』です。


 〈魔女の旅々〉は一話完結のオムニバス形式です。


 オムニバス形式の物語では、主人公が語り部的な役割の作品も多いですが、この作品では“主人公の物語”にする為、『主人公イレイナの多面的な人物描写』を1話の〈目的〉にしています。



 その為の〈手段〉として主人公の行動、『怒りと涙』という感情の発露を、主人公のモノローグでイレイナの『優秀さ』を、師匠のお説教でイレイナの『未熟さ』を書いています。



『優秀さ・未熟さ』というのは他者からの評価、いわゆる主人公の“外側の部分”です。


『優秀である』というを一面を描き、『未熟な部分もある』という別角度から見た“外側”も描き、そして『感情』という主人公の心のあり様、“内面部分”も描くことで『多面的な人物描写』という〈目的〉を形にしています。


 普通のストーリーアニメでは、第1話で主人公の人物描写をする場合、視聴者の共感を重視するのですが、オムニバス形式のこの作品では、主人公への共感が過ぎると邪魔になります。


 〈魔女の旅々・1話〉では、“共感”という使いやすい武器を使わずに、程よい客観視点で主人公の人物描写が出来ていると感じました。


 なので〈意図・目的・手段〉の評価点は、プラス7点としました。



 あとは〈釣り針〉に関してですが、残念ながら特に刺さる〈釣り針〉は無く、〈魔女の旅々・1話〉のシナリオ評価点は77点となりました。




 以上の様な形で2020年秋アニメの視聴&採点を行いました。


 私が秋アニメで1クール視聴し続けたアニメは25作品。全299話です。


 コロナの影響で減っていた作品数が戻ってきたというのもありますが、サンプル数を増やす為、普段なら3話切りする様な作品も最後まで視聴しました。


 その結果、全299話の内、『所感の面白さ』と計算式による『面白さ指数』との間に、5点以上の誤差がある話数は30話。


 計算式の確からしさは約89.97% 僅かに目標値の90%には届きませんでした。クッ(>罒<;//)


 内訳は“超過”が8話、“未満”が22話です。


 圧倒的に多い“未満”は、視聴継続を迷うような、いわゆる低クオリティな作品に集中していました。


 これは私がそういう作品の視聴経験が少なく、数値化できる程の明確な基準を持っていないというのが、一因かもしれません。


 ですが平均誤差は±1.72点。目標の± 2.5点以内を達成できました。



 ……これはもう、いいんじゃないでしょうか?

 |ω•)チラッ


 ほぼほぼ目標達成と言っても、

 いいんじゃないでしょうか? |ू•ω•)チラッ


 勿論5点以上の誤差が生じる事がある以上、私の中の『面白さ』を100%表せてるとは言えません。更なる改善は必要でしょう。


 ですが、上記の数字を根拠とし、改良したこの『面白さ指数計算式』を確度の高い仮説として、改めてドヤ顔しても良いんじゃないでしょうか! ( ✧Д✧) カッ



 ということで改めまして、このやっとんが考えるアニメの面白さとは



 a=シナリオ評価点

 b=作画・動画評価点

 c=演出評価点

 d=演技評価点


(a+b)÷2×0.9=A


 c-70=x


 x ×0.33+A=B



 60>B=iB=IP

 B≧76 =B″

 76>B≧60=B′


 d-70=y


 0≧y=iy

 10>y>0=y′



(100ーB)÷24×iy=Y


(100-B″)÷100×(y′×4)=Y

(B′ー52)÷100×(y′×4)=Y


(100-B″)÷100×(y+30)=Y

(B′ー52)÷100×(y+30)=Y


 B+Y=IP


(100-{B =99.9})÷100×{d=100}+B=IP



 です! (๑• ̀ω•́๑)✧ドヤァ

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