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第十六話 無情 の 閃光

「ナイトメア!全機出撃!」

時刻は早朝六時、ナイトメアの団員から歓声上がる

「由井!道を切り開くのはお前だ!」

『よっしゃー!任せな!』

一直線に紅の業火、津軽海峡の艦隊を全滅させ、次々にナイトメアの人型機動兵器部隊が上陸を開始する。


「応千、地上部隊の指揮を頼むぞ」

『お前は死ぬなよ、それにあれは一回しか使えないからな』

「重々承知」

『分かってるならいいけど、それより亜里亜ちゃんと恋那ちゃんを死なせるなよ!』

「保証、しかねるな」

『そろそろ「カウラ」が予定位置に到着する、死ぬなよ」

「了解って言うのも変かな?じゃあな」

『じゃあなじゃない、またな』

「ああ」

渚は通信を切り、操縦桿を握り直す。

「零番隊及び特務隊に告ぐ、フロートユニットはかなりエネルギーを消費する。時間に留意せよ!」

「「了解」」

渚は軽く笑むと「カウラ」のハッチが開く。渚は操縦桿を握り、「紅月甲壱飛翔式」を加速させる。

「零番隊、特務隊出動。全員、死ぬなよ!」


「提督、敵反抗勢力が上陸を開始しました。」

指令室に居る人間は皆、動揺し慌てている。その中、一人の人間だけは微動だにしなかった。

「落ち着け!これでは敵の思う壺だぞ!迎撃はマニュアルどおりに、敵の数は少ない!こちらの方が分があるのだ!七武衆はただちに出陣、「炎龍」の準備はどうなっている?」

士官は一礼して、書類を読み上げた。

「すでに準備は整っているのですが・・・。不祥事が起こり、三十分程お時間を頂きたいのですが・・・」

「構わん!なんとしても敵部隊を潰すのだ。」

「はっ!」と士官は一礼、席に着く。

「あんな奴に私が敗れる訳にいかん」

提督は呟く


洞爺湖付近。

壱番隊はが先頭になり、渚の「紅月甲壱飛翔式」は丁度そこに降下した。 

「ファリナ、状況は?」

「優勢だ、だが七武衆が出たら戦況は・・・」

「言うな。七武衆は全部やる。」

「機体性能に頼るのは良くないと思うが・・・」

「無論、俺一人じゃない。由井が居る。」

ファリナはそこで黙る。渚を信頼しての事か・・・

「30分後に本部が特定できるはずだ。零番隊は宗谷岬、特務隊は襟裳岬に向かわせた。壱番隊は我々の中核だ。全滅するなよ!」

「了解している。」


「トオル君、「バリスタ改」の調子は?」

「システムオールグリーン、行けます!」

日高山脈の一角、カタパルトが延びている。そこには白い人型機動兵器

「剛圧砲の使用に限りがあります。それと・・・」

「それと?」

「七武衆の指揮権が君に移りました。」

「僕に?」

「そうよ。」

「分かりました。では行って来ます。」

トオルの操縦桿を握る手に力が篭る。

「バリスタ改、夜見トオル・・・行きます。」

「バリスタ改、発進!」

蒼い翼を纏った白い騎士「バリスタ改」


「ついに出てきたか・・・」

七機の編隊。間違いない、七武衆

「由井、聞こえるか?」

『ああ、出てきたか?』

「フォーメーション、全部覚えたか?」

「ああ」

渚は操縦桿を強く握り直す

「フォーメーション、F32」

紅と蒼の戦士、二機が七機の中に突っ込む


「あれが指揮官・・・各機、散開。白河は無意味に撃つなよ!」

「えぇ〜」と不満の声が上がったがトオルは無視、サーベルを引き抜き、紅い機体に向かって行く

「渚、今さら許しは乞わないよ」


『敵は思った通りに散開したな』

「ワイドレンジに切り替え・・・」

『した。撃てばいいんだな』

「ああ」

蒼い機体から放たれる紅の業火、瞬く間にトオルの乗るバリスタ改以外を飲み込んだ。

「あの光、紅い機体だけじゃなかったのか!?」

「トオルゥゥゥゥッ!」

紅月はバリスタ改に左腕の大型クローを向ける。だがトオルも一筋縄ではいかない。バリスタ改はサーベルを引き抜き紅月の大型クローを受け止める。


「炎龍はどうか?」

士官にそう尋ねる提督。士官はそのまま提督を促す。

「これより「炎龍」は敵、テロリスト共を殲滅する!」

提督がそう宣言すると日高山脈が割れた。


「参番隊、状況報告!」

ファリナの声が響く、状況は変わらない。だが死傷者が増えていく一方

その瞬間

大地が激しく揺れた。いや揺らされたのだ。

そしてファリナ達の目の前には・・・

「巨大空中戦艦!?」


そして無情にも空中戦艦から閃光が幾度となく、ファリナ達の上から降り注いだ。

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