第十四話 終わり までの 道
残るは青森県と北海道。渚は一年前と同様なミスを犯さない為、各部隊の隊長を集め会議を繰り返し綿密な作戦計画を立案していた。まずは青森県に在住している軍をいかに迅速かつ被害を最小限に抑えられるか。
「やはり、俺が出るか・・・」
専用室として与えられた「無頼」艦内に一人、呟いた。渚には被害を最小限に抑える自信があったが自分の実力を過信するのは一番よくないのは一年前の戦いで分かっている。
翌日、渚は部隊の再編成を行った。理由は団員が増えた事だ。先日の三県同時進軍作戦をきっかけに反乱組織はナイトメアに吸収され、団員が2000人弱なのに対して倍の4000人に増えたのだ。渚にとってはとても都合がよかった。軍事面の総責任者をファリナに任せ、整備全般は応千と役職が増え、亡命していたミリアが帰って来た事により医療班も復活した。
渚は青森県に在住している軍を倒す為、「無頼」8隻を進軍させた。
「壱番隊、弐番隊を中心に進軍を開始!参番隊と四番隊は後方から支援、零番隊に特務隊は私の指示を待てっ!」
「無頼」のモニターには無数の機体反応が示されている。友軍は青、敵軍は赤。次々に赤の反応は消えていく。「無頼」艦内で的確な指示を下す渚、いざとなったら自分も出撃できるように紅月も準備させている。
「弐番隊いや由井、超圧縮波動砲の使用を許可するが?」
渚はあえて疑問系で訪ねた。別に使用しなくても勝てるからだ。
『悪いが使わないぜ、無駄にデータ取られても面倒だろ?』
やはり渚の予測した答えが返ってきた。渚は「よし」と言って通信を切る。
「ファングか、親衛隊機だが所詮は!」
ザンッ!
ファリナは機体との相性がよくなり既に自分の手足となりつつあった。そして親衛隊の機体を切り刻む。
「壱番隊はこのまま進軍する!遅れるなよ!」
ファリナの駆る月島は次々に敵機を撃破、兵の士気をあげていく
「参番隊各機!弾幕を張れ!」
ロフティの怒号が響き渡る参番隊、この部隊も着々と功績を挙げていく。遠距離型のミサイルは尽く参番隊の弾幕の雨の中散っていく・・・
「さて、そろそろ終わらせるか」
渚は欠伸を噛み殺しながら呟いた。戦況はこちらに有利、勝敗は決していた。
「零番隊は壱番隊、弐番隊の増援に、特務隊は参番隊と四番隊の援護」
別に出撃させる必要は無かったが迅速に終わらせる為、部隊を投入したまで。
結果、30分後にこの戦いは終結した。
「青森、陥落しました!」
その知らせが北海道基地・本部に響く。ちょうどそこには七武衆の面々が揃っていた。無論、提督もその場に居る。
「ほぉ、これは面白い」と呟く提督、七武衆の面々は緊張に包まれていた。提督は指令室の中央に立ち堂々と声を発した。
「七武衆及び日本軍兵士に告げる!我々はこの場で敵を薙ぎ払い!ナイトメアを壊滅させ、愚かな反逆者を捕らえ、処刑するのだ!」
「うおぉっ!」
歓声が挙がる。これにより日本軍兵士の土気も上がった。そして席に座る。
「見せてみろ、我が息子よ。貴様の手にした力をな」
そして提督の笑い声が響いた。