第2話
2013,1/14改稿
俺の名前は増上 光輝、ある高校に通う普通の学生で、頭がさほどよくなく、運動もできるというわけで無い、ただ平凡な日常を送り、今日、この日まで幸せなひと時を味わっていた人間である。だが、今日、俺はとある不幸に直面したみたいだ。
「申し訳ない申し訳ない」
「何が申し訳ないっておい?人様間違えて殺しておいてただ謝るだけか?はっ神様じゃなくてエセ神様ってわけか?」
光輝は必死に謝る神様のような神様に暴言を吐きながら、何もない空間で特に意味もないことをする。
エセ神様と言われ、少しカチンと来た神様は顔に青筋を浮かべるが、謝る。ただひたすら謝り続ける。
「はあ…仕方ない奴だ。で、俺は何をすればいい?別にこの空間で自宅警備生活送ってもいいんだぜ?」
何もしないでただ飯を食べる。食べては寝る食べては寝る。なんて楽な人生だ…いや霊生か…いっそのこと消滅処分でも構わないや。
光輝は楽なことばかり考えているが、神様こと殺人犯はそうするわけにはいかなかった。
彼とて神様なのだから。こういうダラけを放置するなど心優しいはずがない。それに、世界のバランスを調整するなどの役割があり、ダラけを放置しておくほどの余裕がないだろう。
「殺した身で言わせてもらうが、転生してもらうことは出来んか?」
それを聞いた光輝は態度を変え、先を言えという目をしながら神様を凝視する。
「その態度は肯定ってことでいいんだな?」
神様が聞くと、光輝は頷く。
「出来れば、剣と魔法のある世界で俺に神並の戦闘能力というおまけをつけてくれるとありがたい」
やっぱりチートが1番だよな?そうだよな?え?誰に言っているかって?そんなの決まっているだろう。全国ファンタジー世界に憧れている、現実逃避をしたい若者に対してだよ。
「お望み通りにしてやろう。だが、条件がある。いつか起こるであろう、神々の戦争に参加してもらいたい」
「いいぜ。ただ、俺が最強の存在であるならばな!」
光輝はその条件を受けるが、その条件を受ける条件をつける。
神様も肯定し、光輝が転生した場合、最強ということがこの日確定した。
「お前もその姿で実年齢の方がやりやすいだろ?なら行って来い。ただし、条件は守れ」
神様は何か呪文てきなものを唱え、魔法陣らしきものに光輝は入る。
すると、その瞬間、眩い光が辺りを覆い、それが収まるまで時間は対して変わらなかった。
だが、光輝の姿はどこにもなく、光輝は異世界へ転生して行った。