秋桜星華さまの青空
たいとるでーす( ´ ▽ ` )ノ
「夜半の青空」
✧秋桜星華✧
窓を開けると、美しく澄んだ空が視界に広がった。手に持ったマグカップから、ココアの香りと蒸気がただよってくる。
一口含むと、途端に甘い味が空間に広がる。コクリと飲み込むとその全てが自分に吸収されるような気がした。
やはり眠れないときにはこれだ。ココアを沸かし、孤独に飲み干す。いつしかそれが私の習慣になっていた。
日々の疲れが吸い出されるような感覚とともに、私はほっと息を吐いた。吐いた息は白い雲となって青い空へ昇っていく。
……あぁ、空が綺麗だ。今日は一段と。
遠い昔、「貴方が好きです」を「月が綺麗ですね」と言い換えた作家がいたそうだ。だがこの空を見ながらだと、「空のように綺麗ですね」の方が共感できるように思える。
ベッドに備え付けられているテーブルにマグカップを置き、私は空を見上げた。天色の空気に映える白の雲が流れていく。
「寝るかー」
時計の針は重なり、上を向いている。明日も仕事だ。また満員電車に揉まれる日々の始まりなのだ。
ふと、部屋の隅にある本棚が目に入った。
『地球の自転と昼夜逆転』
『日光の反転が体内時計に及ぼす影響』
『暗い昼と明るい夜 どちらが仕事にふさわしい?』
……地球の自転が変化し、真っ暗な夜と日光の降り注ぐ夜が生まれて早3年。真夜中のような明るさで働く中で、当然のように孤独感が増していく。
今や世界には私だけのようだ。それでも構わないけれど。
こんな美しい空を、独り占めできるのなら。
明るい碧空に、似つかわしくない流星が尽きていく。
憂鬱な明日にそっと蓋をして、遮光カーテンを閉めた。
あとがき
ココアのシーンは水を飲みながら書きました(笑)
ココア飲みたい。
みんな昼夜逆転ざまぁ!www←
ココアよりビーフシチュー飲みたい……




