猫舌威さまのゲシュタセット
『イ◯ンで起こった、ゲシュタルト崩壊とマインドセット』
春の新生活フェア開催中!
という新聞のチラシに誘われて、母とイ◯ンに買い物に行きました。
フフ、この時期は家電がちょびっとお安くなるのは調査済みさ。
洗濯機、全自動は壊れたとき難儀だからやっぱ二槽式だよね~とか、冷蔵庫は冷凍スペースが大きいのがいいね、マグロ一本分の肉(肉?)なんか普通の冷凍庫に入んないし〜とか、車内で予定をたてながら、いざイ◯ン入店。
イオ◯ていうかその中のヤマ◯電機だけど。
隣市の◯オンは平屋建ての広大な敷地の店舗。広大なのでテナントスペースが驚きの透明度です。
その透明なテナントスペースで、何やらプレゼントを配る方々が。
そしてスペースと通路の境には、パーテーションのようにボードが数枚立っています。
「良かったらチャレンジしませんか?」
とイケメンの笑顔。
いやまぁ、声かけてきたのがイケメンでなくても、私の目はそのボードに向いていたのですが。
ボードに貼られていたのは、縦50横50のマスに書かれた漢字の間違い探しクイズでした。よくあるものでは、右右右右右……の中にひとつだけ左があるとか、そういうやつ。
「やってみれば?」と母も言うので、やりました。
『歴歴歴歴歴……』
『機機機機機……』
なんでその漢字にした!?
……いや本当なんでその漢字にした!?
え、ターゲット誰?
お子さまだよね?プレゼントがお菓子だもんね?おそらく小学校くらいを対象にしてるよね?
つかチャレンジしてる私も私だけどね?
探しながら『いや待てなんでこの漢字?』とめちゃめちゃ突っ込んでるけどね?
『歴』の中になにがあれば達成感を得られるかな?
おこちゃまがチャレンジして「あったー!」と喜ぶ成功体験を前提にしてるんだよね?
それでなんで『歴』なん!?
でもって私、目眩保持者だから実はあまりやりたくないんだけどね、間違い探し。
あーもう全部同じに見えてきた、ていうか全部同じでいいよ。問題ないよ。見つけても誰も喜ばねーよ。ゲシュタルト崩壊を開始しまし……
あった。
『歴』の中にひとつだけ、歷の止の部分が上になってるやつがいた。
ねえよそんな漢字。
「……見つけましたあ…………」
おめでとうございまーす! と鐘が鳴らされる。やめろ恥ずかしいわ、正月のガラポンか!
「ではこちらから、お菓子ひとつどうぞ!」
……出来すぎてる。
マインドセット。経験から導き出される視点。
丁寧な応対。高齢者(母)にニコニコ差し出される餌。これをもらえば、そのあとに何かが待っている。
これは、勧誘の手口だ。
イケメンがパンフレットを手に乗り出してきた。
「奥さまとお嬢さまはスマホの乗り換えに興味ございませんかあ? 今キャンペーン中で、他社のスマホからこちらに乗り換えて頂きますと◯◯◯」
「ございません」
勧誘に取る対応はひとつ。
元気にはっきり要らないと伝えることだ。
き◯この山の小袋パックをふたつ頂き、私と母は悠然と歩き出した。◯マダ電機に向かって……。




