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柴犬さまのひとつのおおきな(略)
アザートス。
『この世界は宇宙の原初であり万物の王。通称「魔王(Daemon Sultan)」。
無限無窮の宇宙の最奥、沸騰し湧き立つ原始の混沌の中心、あらゆる次元から切り離され、時間を超越した無明の閨房に坐す。ぐぐもったフルートとオーボエ、野蛮な太鼓の連打に合わせて踊り続ける蕃神に囲まれて無聊を慰め、白痴の夢を見ながら増殖と分裂を繰り返し、飛び散りながら冒涜的な言葉を吐き散らして玉座に寝そべり、齧り付く盲目白痴にして全知全能、万物の創造主、敢えてその名を口にするもののない魔王の観測する夢だということ。
この世界はアザートスの夢であり無数に存在する泡末でもある。
無数の泡末は集い大きな泡末となる。
一つの泡末の世界の終焉する時に別の可能性が浮上する。
浮上した泡末の並行世界の可能性が顕現する。
「え~~と」
「はい?」
僕は友人が書いてる小説を読んでいて頭痛がした。
「何が言いたいんだ此の小説は?」
「〖ひとつのおおきなかたまりとのちいさなかけら〗ってアザートスじゃねと言う感じ?」
「強引すぎるわオチがっ!」
うん。
まるで漆黒の翼を喪失せし者のごとき世界




