SSKさまのひとつのおおきな(略)
「今日も休みか…」
クラスメイトは今日も来なかった。
彼女をよく知る先輩はそのうち戻ってくるとは言っていたが無遅刻無欠席で元気印だった彼女の休みが小骨の用に引っかかりを覚える。
まぁ、昼食の相棒の居ない寂しさでもあるのだが。
学食のザワつく喧騒から目を逸らすと壁に貼られたスーパー青空の広告が目に入った。
どうやら明後日までオーボエファイター木村 2号店とコラボらしくお好み焼きとたこやきが15%オフらしい。
『お金は大事だよぉー』と描かれたスーパーのゆるキャラをみて財布の中を確認した。
帰りにたこやき勝って帰るか…一緒に食べる相棒の不在が寂しい…。
気だるい午後の授業が終わりスーパー青空に向かうつもりだった。
どうせたこやきを食べるならスーパー青空ではなくオーボエファイター木村で焼き立てを食べたくなった。
問題は近道出来なくはないが木村の由来でもある禁足地がある。
現在、木村と呼ばれるこの土地は語源は忌まわしい物を封印した土地である忌村だと言われる。
禁足地には大人が木村さんと呼ぶ祠があり神事以外の立ち入りは赦されてはいない。
大人が赦さないだけでキャッチボールの球が入ったりするとお構いなしに子供達は入るが昼間でも薄暗い木村さん周辺は正直に言えば立ち入りたい場所ではない。
だからきっと…魔が差したのだ。
私はオーボエファイター木村に向かうため抜け道である木村さん周辺の禁足地に足を踏み入れた。
日が落ちていないのに黄昏時のような暗さと鳥の声さえ響いていない禁足地の独特な空気感に近道を選んだ事を後悔していた。
やはり通常のルートで…と思った時、キラリと光る物が目に入った。
拾い上げると虹色の小さな石だ。
よく見ると他にもキラキラ光るものが見える。
炎に誘われる虫のように光る石を集めながら私は木村さんに辿りついた。
祠の扉が片側の蝶番が壊れ半開きになり台座はあるが中は空っぽだった。
そして…
虹色に光るひとつのおおきなかたまりといくつものちいさなかけらが祠周辺に散らばっていた。
どう見てもご神体として扱われていた物が破損している。
此処は厄災の封印の土地と思うと背中がヒヤリとした。
大きなかたまりに手にしていた小さなかけらを近づけるとグゥ…と低い音がしてかけらが弾かれた。
別の塊を近づけるとキン…と音がして小さなかけらは吸い込まれる様に吸収された。
グゥ…否定
キン…肯定
大きなかたまりから否定と肯定が繰り返され気づけば周辺にあった小さなかけらはなくなっていた。
大きななかたまりだった物は虹色に輝く球体になっていた。
完成した球体を祠の台座に置いて蝶番が壊れたままであるが開いたままではまた落下破損しそうなので祠の扉を閉じた。
同時に眩しい光が周辺を照らした。
恐る恐る目を開くと…
「たっだいまー!帰り道閉じちゃってどうしようかと思ったよぉ!」
相棒の無邪気な笑顔がそこにあった。
「お…おかえり…。」
禁足地に入った時は青空だったがすっかり夕闇が迫ってきている。
「ねぇ、一緒にたこやき食べない?」
「いーねぇ。」
私達は禁足地を後にした。
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第1回から
祖父(若い時)→孫→パイセン→祖母
→クラスメイト(今ここ)
ふふふ。お題全使用が最後までできるかな?(*´艸`*)




