表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第2章
97/229

33 無抵抗

私は、ジョン先生の研究室を出た。


勝手にこの前のキスの先を想像して考えて、

こうして相談しているなんて恥ずかしい。

でも、エド王子は私の正式な婚約者ではないし、

絶対に万が一間違いがあってはいけない相手なわけで。

彼は王族でもあるのだし。



考えながら歩いていき、廊下の角を曲がると、エド王子が立っていた。

「ーーーっ?」


あれ、エド王子はレベル上げの旅に行って、学園にはいないはずでは?


私はちょうど一昨日の事を気にしている状態で。

気持ちの整理だってついていない。

そして、今聞いてきた内容を思い出すと顔が熱くなる。

パニックで頭の中が真っ白になってしまった。


「風子、大丈夫か?」

様子のおかしい私を見て、心配そうにされた。

いや、あなたのせいだからね、大丈夫じゃないのは。全て。

私は顔が赤いまま、しばらく何も喋れなかった。



学園内のサロンで落ち着いて話すことになった。

お茶ができる応接室のような感じだ。


私は一昨日のことで頭がいっぱいで、かなり挙動不審だったと思う。

3人ぐらい座れる長いソファに2人で並んで座る。


落ち着かないな。

今までエド王子はこういう時いつだって、

斜め前ぐらいにいつも距離を開けて座ってたのに。

今回は何故か隣に座ってきた。

そんなことでもいちいちドキドキしてしまう。



「エド様、何であそこにいたんですか?」


変化(へんげ)魔法のジョン先生の研究室は、学園の中でも辺鄙な場所にある。

人がいっぱいいるところではない。

偶然出会うには不自然だった。


「俺、風子の居場所がわかるんだ」

「え?」


「何となくな。レベッカの居場所がわかるといった方がいいか。

禍々しいオーラを感じるから。

ヒナタのペンダントをしてるともっとわかりやすい」


そうだったのか。

レベッカは闇属性を持つから、そういうオーラがあるのかもね。

一年生のとき、レベッカとエド王子が一緒にならなかったのもそのせいなのかな。


でも、逆にヒナタは私のことを探知できないよね。

私がレベッカの時でも。ペンダントを外した時とか。


エド王子の動物的勘だったりして。

得意分野だったりするのかもしれないな。

あり得るよねー。



「学園にいるのは何でですか?

レベル上げの旅に出たのだとばかり思ってました」


「お前…ああ、しょうがないか…

今、ヒナタが使い物にならない状態なんだよなー…」



「………」

うわっ、私のせいかも。

ヒナタを傷つけてしまったんだ…。

昨日の朝のことを思い出す。



「昨日部屋を訪ねたら、お前らが入れ替わった後だったからな…」


あの後、ヒナタとキスをした。

だから入れ替わっている。

どうしよう。なんだか気まずい。

私は俯いてしまった。



「もしかして迫られた?」

エド王子は言いながら距離を詰めてくる。


「…せっ…それは……」

どう返していいのかわからず、狼狽えてしまった。


「わかりやすい奴」


エド王子に肩を抱き寄せられた。


「あっ、あの…誰かに見られたら…」

心臓がバクバクと音を立てる。


エド王子は、私を後ろから抱き寄せながら、不器用な感じで私の伊達メガネを外した。

前世からメガネとは無縁だもんね…。


彼がメガネをテーブルに置くと、私の顔を自分の方に向けさせた。

彼は私の唇を見つめてくる。


《バタン》

開けてあったドアが風魔法で閉じられた。


「今、この近くには誰もいない」


エド王子の綺麗な青い瞳は色気を纏っていて、目が離せなくなった。

ゆっくりと顔を近づけられる。

目を閉じると、唇が触れ合った。


「今日は抵抗しないのか?」


私は抵抗できるのにしなかった。

なんでだろう…

ああ、好きだからかな?


あの後、自分の気持ちに気付いてしまったから。

この前とは違う。



無抵抗のまま、さらに深く口づけられる。

エド王子にとっては物足りないのだろうか?

抵抗した方がいいのだろうか?


考えているうちにどんどん深いものになってしまって、

私はとうとう何も考えられなくなってしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ