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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第2章
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26 王女

私は、近くの化粧室で女性用の普段着に着替えた。


そして、王女であるお姉ちゃんに念話装置で連絡してみた。


「ヒナタに身体を取られた?」

なんともおかしな会話だ。

でも事実だ。


「そうなの。それでもパーティーに出たいから、手伝ってくれる?」


お姉ちゃんの居場所を聞いてそこまで行ってみる。

ダンスホールに近いところに専用の控え室が作られ、そこで準備をしているそうだ。

さすが王族。



王女付きの侍女さんに、

ドレスの着付けや化粧など、手伝ってもらえることになった。


感謝してもしきれないと言うと、

「お兄様のためでもあるのよね。」

と、笑った。

「それにしても、その姿を見たらびっくりするでしょうね」



私は、青いドレスとそれに合わせた小物類を持ってきた。


こうなった場合、レベッカに不自然に思われないように、

自分で用意した緑色のドレスと小物の方は、自室に置いてきた。


でも、本当に身体を入れ替えることになると思っていなかった部分もある。

あまり考える時間がなかったとはいえ、

お姉ちゃんがいなかったらどうなっていたことだろう。



お姉ちゃんが私を助けてくれた気持ちは、優しさもあると思うけど、

エド王子の反応を見て楽しみたい気持ちも、どこかしらにあるかもしれない。

離れた所で、イザベラ様もいて、

お姉ちゃんと一緒にきゃっきゃと盛り上がっているのを見てしまった。



ーーーーーーー



そして、私は王女とは別行動で、早めにダンスホールに向かった。



エド王子はもうすでにレベッカと一緒にいるかもしれない。


学園内の行事なので、ダンスホール前で待ち合わせのカップルも多い。

でも、エド王子は寮に迎えに来ると言っていた。


ダンスホールの前で待ってみることにした。


学園の敷地が広いので、寮で支度してきた人は馬車で移動する人もいる。

馬車に乗ればあっという間につく距離ではあるのだけど。


ドレスを着て、距離のある女子寮から歩くのはキツい。

女子はほとんどが馬車移動のようだ。

2人もそういう感じで来るのではないだろうか。




しばらくすると、軽くざわめきが起こった。

普段見かけないような立派な馬車から、エド王子が降りてきた。

綺麗。王子様って感じだ。

本当に本人かと思ってしまう。これは幻?

いつもの傍若無人な感じが嘘みたいな繊細さに、びっくりしてしまった。

服装は、黒を基調にした上品な感じだ。

緑の差し色で刺繍も入っている。


そして、次に降りてきたのはエド王子に手を取られたレベッカ(ヒナタ)だった。

置いてきた、あの緑色のドレスを着てた。

やっぱりレベッカは美少女だなと思った。


でも、あのドレスを着ているのは自分だったはずなのに。

ヒナタと踊るはずだったのにと思うと、

私は今、何をやってるんだろうかと思えてしまった。



レベッカがあらためてエド王子に手を取られると、再びざわめいた。

レベッカは動揺することもなく、堂々とした振る舞いだった。

私が中身だったらあんなに堂々としていられるだろうか?


ただ、レベッカがいつもの伊達メガネをかけているのが気になった。



うーん。派手な登場だな。

ヤバい。私、あの2人に声をかけるの?

相当嫌なんだけど。

我ながら有り得ないよね。


ヒナタの案に乗って大人しくしておくべきなのだろうか?

…でも、せっかく王女の力を借りてドレスアップしてもらえたのだし。



また、ここ数日のエド王子との交流を思い出すと、

本番で入れ替わるヒナタのやり方は卑怯だと思った。

エド王子の気持ちを考えると、モヤモヤする。


強引に身体を入れ替えてまで。

…さっき、身体を触られたことを思い出す。


何で普通に私を誘ってくれなかったんだ?という怒り、悲しみに火がついた。

こんなやり方間違ってる!


黙ってやられてなんていない。

こういうときの行動力ってなんだっけ?


やけくそ…というやつかもしれない。


「ーーーーエド様」

私は思い切って、目立つ2人の前に立ったのだった。

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