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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第2章
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18 ダンスシーズン2

ヒナタはダンスのパートナーにキャロルさんを選んだ。


私は婚約者なのに選ばれなかった。



あれからキャロルさんとは話していない。

何か言いたそうに見てくるけど、私から話しかけたりはしない。


それよりもエド王子が近づいてくるので、

他の人が近寄って来ない。

手を握ってきたりというのも頻繁にある。

別に嫌いじゃないんだけど、男だった時との差が激しいと思う。


そういえば、前世の自分で思い当たる事がある。

男性とは友人にはなれない。

男女問わず友達が多い人っているけど、

私は逆立ちしてもそういう人にはなれないということだ。


私が意識し過ぎるからなのかもしれないし、理由はわからない。

女性として見られて意識されるか、

赤の他人として見られるかの2択。間はない。


そういう状況と似ている気がしてならない。

エド王子の対応が。


エド王子は、私が女性になった途端に、女性として意識して見てきた。

男性だった時は、この世界では友人だったはずだけど。

そっか、それは昔の知り合いだったから良くしてくれてただけで、

本当は友人としての関係でいられたことこそ奇跡だったとも思える。



前も考えた事があるように、

私は相手からの働きかけで何とかやっているようなものだったんだ。

嫌われたらおしまい。

ヒナタに気持ちがなくなったらおしまい。

追いかけてもどうにもならないだろう。


「一度は追いかけるべきかもしれない」


私はヒナタと話してみようと思った。


念話装置で連絡してみても、出てくれない。


授業を一限サボって、ヒナタのクラスの前で待つことにした。


授業の終わったヒナタを呼び止めた。

私を認識すると、一瞬驚いた様子だったけど、

今までで一番、邪魔な物を見るような目で見られてしまった。


「何?」

「は、話したいことがあって…」


人目もあったため、場所を移動した。


「時間があんまないから、手短に言ってくれる?」


「ダンスパーティーのパートナーのことなんだけど…」

「ごめん、別の子を誘った」

「何で?」

「風子といると間が持たないから」

「婚約は?解消するの?」

「解消しないよ。結婚はしてもらう」


意味がわからない。


「昨日クロウと踊ってたよね?」

「ヒナタもキャロルさんと踊ってたよね」

「…キャロルはパートナーだからね。

風子もパートナーを決めた方がいいんじゃないの?」


もうダメかもしれない。

涙が出そうになる。

「わかった…」

それだけ言うと、涙が出て何も喋れなかった。


私はヒナタに背を向けて歩き出した。




私はとうとう、位置情報ペンダントを外してしまった。

右手の薬指の指輪も外した。


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