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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第2章
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11 嫉妬

ダンジョンから街へ戻ると、ルークさんと別れた。

彼は、違う宿に滞在していたのだ。


私たちはそれから宿屋を探して泊まることになった。

2人部屋が2つしか空いていなかった。

それ以外は空いていないらしい。

他の宿を探そうにも時間が遅かった。


チェックインを済ませ、居酒屋のようなお店で夕食を取ることになった。


そこで、部屋割りで揉めた。


クロウは、レベッカと一緒がいいという。

「いやいや、だめでしょ、男女だし」

私は言った。


「それ言ったら、お前も男だからな」

エド王子に冷静に突っ込まれる。

くうぅ、本当のことだけに言い返せない。悔しい。


「普通に考えたら、男女で別れるのが筋だろうな。

男グループは雑魚寝でもすればいい」

とも言われた。

エド王子にしては正論だ。正論すぎるぐらいだ。



レベッカ…ヒナタはしょんぼりしている。

絶対に私が元気付けなければと思った。


「私が一緒の部屋に泊まる。

私なら大丈夫でしょ。今は入れ替わっているし。

レベッカもそれでいいよね?」


いくらレベッカが強くても、絶対にクロウと一緒にいさせることはできない。

気持ち的にも。

クロウがライバルに見えてしょうがないのだ。


他の3人に見つめられた、レベッカの姿のヒナタは私の顔をじっと見て言った。

「風子と一緒に泊まる」



これがどれだけ危険なことなのか。

私は何もわかっていなかった。



ーーーーーーーー



宿に戻った。

クロウとエド王子は隣の部屋だ。

部屋に入るとき、クロウに睨まれた。

睨まれる筋合いはない。

レベッカは私の婚約者なんだし。


その後ろにいるエド王子は、何故か心配そうな顔をしていた。




私とレベッカは一緒の部屋に入った。

部屋のドアが閉まると、

私はいきなりレベッカに抱きつかれた。


「なっーーーあの、ヒナタ?」

「………」


「私、お風呂入りたいんだけど。

今日は汚れちゃったから…」


「待てない」

ま、待てない?何を?

ドキッとしてしまった。



そして次の瞬間、ゾクっとした。

一瞬だったけど。


ん?あれ?

服が綺麗になっている。

身体は汗でベタついていたのにそれも気にならない。


レベッカも同じだった。

小指の指輪をすでにつけていて、茶色い髪だけど、

その髪の毛がツヤツヤで綺麗になっている。

さっきまでホコリだらけだったのに。


2人とも、服が綺麗になって、

お風呂に入りたてのようにさっぱりしている。


これがチート能力の魔法か。

綺麗にしたんだ。

洗濯もお風呂も不要ってことかー。

すごい。

感心していたのだけど。


そこでやっと気がついた。

あれ、この状況ってちょっとマズくない…?



それに、レベッカは中指の指輪をしていない。

これは危険かもしれない。


「ヒナタ、中指の指輪をし忘れてるよ?」


「本当だ。ありがとう」

若干、不穏な空気を感じたけど、気のせいだよね?


中指にいつもの指輪をはめてからまた抱きついてくる。


「もう今日は疲れたから寝ようか?」

私は言った。


「無理だよ」


こ、こわい。

さっきから口数が少ないのも、何を考えているのかわかりにくい。

ドキドキしてしまう。



ベッドは2つある。

そのうち1つに自然に誘導され、押し倒された。

レベッカは指輪をしてるのにすごい力だ。


でも大丈夫、私が男でいる間は安全…だよね?きっと。


「キスして…」

「ええっ…」


「いやなの?いつも俺が女になるとそうやって嫌がる。

そろそろ慣れてくれてもいいと思うんだけど」

拗ねたようにヒナタが呟く。レベッカで言うとかわいいな…。



ヒナタの気持ちもわかる。


でも、女子にキス。

いやいや、今は私が男だから問題はないのかもしれないけど…

ヒナタとしては、女子のままキスをされたいってことだよね?


しばらく躊躇って、考え込んでしまった。

その間に、私が羽織っていたローブは外され、シャツのボタンを3つぐらい外された。


えっ、やだ、何をするつもり?


首筋に唇を当てられて、思いっきり吸われる。

前と同じやつだ。

男女逆でもこんなことするなんて。ひー。

たぶん…きっと痕が残ってるんだろうな。


「わかった、わかったから、落ち着いて?」

私はレベッカとベッドに向かい合わせになるように寝転んで顔を見合わせた。

シングルサイズのベッドなので、ちょっと窮屈だ。



今日、ヒナタがいなかったら、たぶん私は死んでいただろう。

だから、それを思ったらこんなのはなんて事ない。

だって、好きだし。

何も問題なんてない。今の私は男だし。

自分に言い聞かせた。


「目、閉じて?」


それにしてもレベッカは美少女だよね。

私もいつもこの身体に入っている時は、こんな顔なのかな。かわいい。

言われた通りに目を閉じたレベッカを見てそう思った。


そして私は、目を閉じた彼女に思い切って口付ける。

いつもキスされる時より唇が柔らかい。

ああ、でもできれば入れ替わりたいなぁ。


《ボンッ》


入れ替わった。


え?あれ?

ヒナタは、女子のままをご所望だったのでは??

何、この状況。


入れ替わりカップルだから大丈夫だと思ってたのに、

密室に普通の(・・・)男女2人。


まずい。

どうしてこうなっちゃったの?


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