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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第1章
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23 伯爵領へ

夏季休暇に入り、伯爵領に帰ることになった。


「クロウが来ない?」

私は兄様に聞き返した。


「伯爵領に帰らないわけでなく、王都で用事があるそうなので、

こちらに合流するのが遅れると聞いているな」

クロウにしては珍しいことだ。

私専属なので大体一緒に行動することが多いんだけどな。


まぁ、いるだけで落ち着かない人だし、たまにはいいかもしれない。


「コリン、お前何かホッとしてないか?」


するどい兄様。その通り。

でも、よくわかったなー。さすが兄様だ。


「いつも通りですよ」

しれっと嘘をつく。

いや、嘘ではない。

きっとこれが私の本来の反応なのだ。


イケメンは、近くで見るより、遠くで見るだけがちょうどいいんだよね。

私みたいな地味な女が近づいていいわけないじゃないですか。

目の保養ですよ。目の保養。



「ところでコリン。レベッカ嬢とはうまくいっているようだな」

爽やかな笑顔で兄様は切り出した。


「学園内はお前たちの噂で持ちきりだぞ。

最近ではキスしてたとか抱き合ってたとか。複数の生徒が目撃している。

やっぱり、もう付き合っているんだよな?」


うわーー。どうしたらいいんだ。

付き合ってるふりが効きすぎている。

そしてあの、キスのふりもそこまで知られているとは。


「まだそこまで大げさな話ではありません。

あの、キ、キスは、事情があってしてるフリをしただけですから。

まぁ、令嬢の間の噂は取り消さなくていいですけど。

兄様の誤解は解いておきます!

してませんからね!」


「お前にしては言い訳がすごいな。

では抱き合ってたのも間違いなのか?」

「それは、あの…間違ってないです(汗)」

うわー、恥ずい。何の会話させられてるんだ。



「そういえば、レベッカ嬢からローブをもらったそうじゃないか。緑と黒だって?」


「もらいました」

「意味深だな」

ニヤニヤされる。

そんなことも知ってるの?



そうです、もらいました。

濃い目の緑と、黒いローブを、それぞれ3枚ずつ。

丈の長さがちょっとずつ違うものを。

あと、魔法で特別な効果が付与されている。


普段使いして欲しいとたくさんくれた。

私の性格をわかってるのかな。

貧乏性だから、1枚しかなかったら、もったいなくて使えないんだよね。

見透かされてる?


しかも、緑色とか特注のはずなのに、次の日に持ってきたからね。

もしかして用意されていたんじゃないかと思ってしまった。



「何にせよ、兄としては、嬉しい限りだよ。

堅物のお前がやっと異性に目覚めたんだからな」




そして、伯爵領に戻ってきた。


伯爵領といえば、侍女のデイジーちゃんはどうなったんだろう?


「コリン様!」

デイジーちゃんが駆け寄ってきた。

相変わらずかわいいな。

笑顔のかわいい素敵女子だ。


「私、婚約が決まったんですよ!」

嬉しそうだ。

兄様が、どこかのお金持ちの伯爵家の三男を紹介したそうだ。

デイジーの実家である子爵家とも比較的近いそうで、トントン拍子に話が進んだらしい。

デイジーの実家はあまり裕福ではなかったようだ。

これから幸せになれるといいな。

あの笑顔があれば大丈夫か。


「おめでとう、デイジー」

言いながら、人の幸せが眩しく思えてしまう。


「コリン様。私あの頃コリン様のことが好きだったんですよー」

うわー、直球ー。


「そ、そうなんだ」

「もう、全然気づいてくださらなかったじゃないですかー」

「ごめんね」

タジタジになってしまう。


「あ、でも聞きましたよ。

侯爵家のお嬢様とお付き合いされてるって。おめでとうございます!」

えっ、ここまで知れ渡ってるとは…。


「あ、あははは…」

どう返せばいいかわからない。


情報通だなぁ。そうだ。

「あのさ、ちょっと後で聞きたいことがあるんだ。お茶でもしよう」

「いいですよ」


いつも目を光らせているクロウがいない。

これはクロウのことを知るチャンスだ。

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