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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第1章
22/229

21 モテ期到来?

ところで最近、男子である私の人気が密かに上がってるらしい。

エド様との交流とか、その辺りからかもしれない。

伯爵家より下の、子爵家や男爵家の令嬢からすると、これでも将来有望に見えるようだ。

無口なのも、男性であれば「寡黙だ」と思われたりもするもんね。


次男というのも、婿にと考えれば悪くないのかもしれないな。


入学してそろそろ3ヶ月近い。

3人に告白された。

みなさん年上なんですけど。私は2年早い入学だし。


まぁ、当然ながら年齢も何も関係なく断るしかないわけだけど。

女子相手にその気になるわけないしな。

でも、レベッカ嬢は違う気がするんだよな。

何、この気持ち。




私がモテ期に入った様子を、お姉ちゃんも、兄様も知ってるらしい。

何でそう情報通なんだ。

噂回るの早いな。


でも私はずっと悩んでる。

恋愛、婚約、将来の結婚。

そういうのを考える場所でもあるのに。

私には考えられないんだ。


唯一、心からドキドキしてますと言い切れるのは、クロウぐらいだろうか。

理想が服を着て歩いてるような人だ。

でも恋愛とかそんな関係になれるわけないんだ。


週末に伯爵邸に帰るたびに、やっぱり剣の稽古をするんだけど、

クロウのレベルが上がってる気がする。

私が学園にいる間に、どこかで鍛えているんだろうか。

私だって頑張っているのに、どんどん先に行ってしまうんだな。

ちょっと寂しいな。



ある日の放課後。

隣のクラスの女生徒から呼び出された。

また告白された。

子爵令嬢らしい。

「ごめんなさい。まだ恋愛や結婚は考えていません」


いつもの通り断った。


いつもと違ったのは、食い下がってきたことだ。

「付き合ってみて違うと思えばその時断ってくださってかまいません。

どうか、試しにでもいいのでお付き合いしてくださいませんでしょうか。お願いします」

「…うわっ…」

抱きつかれた。

女子に。


ヤバいやつでしょ。

男子にとってはこういうのは。

豊満な胸を押しつけてくるなんていうのは。

でも残念ながら私にはこういう技は通じないぞ。

中身は女だからな。


あー、でもどっちにしてもちょっと動揺した。


私は彼女に触れないように両手を上に挙げながら

「は、離れてください」

と言ってみた。


「お相手はいらっしゃらないのですよね?」

「今はいませんが…」

「だったら…」


しつこいな。


肩を押しながらペリッと自分から剥がす。


「あのーーーー」


女生徒の顔色が急に悪くなった。

「ーーーっーーあっ…」


え?どうしたんだろう?


「ーーーすみません。急に寒気が襲ってきて。

気分が悪くなったので帰りますね。

また今度お話しさせてください」

突然帰っていった。


なにあれ。

こないだのエド王子と同じだ。

自分もそういえば前にあったな。

急に寒気と悪寒が襲ってきたんだ。

入学したころと、お見合い当日の店の前だ。


そこにレベッカがあらわれた。

そういうことか。


「レベッカがやったの?」

「やったというほどのことは何もしていないわ」


「なんなの、あれ」

「私が鑑定するとみんなああなる」



お姉ちゃんと逆か。

王女や王子の鑑定はさわやかになれるけど、

レベッカがやると悪寒がするらしい。

これって闇属性魔法ってことなのかな。

噂は本当だったのか?

でも、レベッカ自体が怖く感じないので、

闇属性魔法というのもピンとこなかった。

闇属性の何が問題かが、未だにわからない。



「コリン。あの人、また話しに来るって言ってたよ?」

「そうだね」

「ねえ、私にしときなよ。私と付き合えばいい」

「でも…」

相手が女子ってのは変わらないぞー。



「じゃあ、付き合うふりするのはどう?だめ?」

やってること、さっきの女子と変わんないじゃん。


「今後、ああいう子から私が守ってあげられるよ」

魅力的な話だな。

とりあえず乗るのはありだろうか。

ああいう興味ない女子に近寄られたくないしな。

興味ない女子というより、そもそも女子に興味がないんだ。



「ずっとじゃないよね?

あと、本当にフリだけだよね?」

「うん」


「じゃあ、やってみようかな…

お願いしまーーーー」


レベッカに抱きつかれた。

いや、なにこれ。

全然嫌じゃない。

さっきの令嬢のときは嫌だなと思ったんだけど。



「よろしく、コリン」

レベッカは嬉しそうに微笑んだ。


なんだかわかんないけど、抱きしめ返してしまった。

私の胸にすっぽりと収まっている。


美少女と抱き合う美少年の構図は見る分にはいいんだろうな。

でも内心はとても複雑な気持ちになったのだった。

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