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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第5章
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6 ニコラス様と王女の関係

お茶会は十数人程度の集まりで、友人を誘ってきても良いということだった。

それほど規模も大きくない集まりだそうだ。



あれから、王女であるお姉ちゃんに、ニコラス様がどんな人だか聞いてみた。

王家と公爵家という近しい間柄で、年齢も近いなら

何かしらの繋がりがあるかもしれないと考えたからだ。


いつもと違って、お姉ちゃんは険しい顔をしてしばらく考え込んだ。



「風子も、人を頼らずにちょっとは自分で考えた方がいいんじゃない?」


厳しい答えが返ってきて、私はショックを受けてしまった。


それに気づいた彼女は

「悪いことは言わない。彼と関わるのはやめておいた方がいいと思う」

最後にフォローするかのように、そう言い残していった。



やはりなんらかの繋がりがあり、

避けて通っているのだろうか。


もともと、私とお姉ちゃんは特別仲の良い姉妹ではなかったんだよね。

だから、前世を思い出した時に自分から会いに行くことはなかった。


この世界で知り合ってからはいろいろ面倒を見てくれる存在だったけれど、

お姉ちゃんが何を考えているのか、結局わからなかったところもある。

私は元妹という立場から甘えていることもあり、いろいろさらけ出してきたけど、

お姉ちゃんはそうではない。

きっと王族という立場もあり、さらけ出すことができないのもあるだろうけど、

それ以前に、私のように甘えた考えを持っている人じゃないんだよね。


ニコラス様のことは踏み込まない方がいい領域なのかもしれない。


だけどニコラス様という人は、こちらが関わらないようにと思っても近づいて来ることが多い。

せめてもう少し何らかの情報を知っておきたいところだ。




そこで次の日、侯爵令嬢であるキャロルにも聞いてみた。

『ニコラス様と王女様との繋がりはあるのか』と。



彼女はハッとして周囲を見回すと、防音結界を張って、

さらに声のトーンを落とした。


「そういえば、かなり前に王女様と婚約者同士だったことがあったと思う。

だけど、いつのまにか話は無くなっていて、理由もわからないまま忘れられていったの。

私も今言われるまですっかり忘れていたわ」


「そんな事があったの」


「年齢的にも近いし、いい感じに思えるのにね。

ニコラス様も王女様も、それ以来婚約者も決めずにいるし。

ニコラス様なんかはモテるはずだけど、

噂が出かかっても何故かすぐに消えてしまうのよね」


消える噂か…どういうことなんだろう?


「だから、きっとこの話はタブーなんだと思う。

風子もこの件には触れない方がいい。

約束して。誰にも言わないって。

ここだけの話にして」

ぎゅっと手を握ってそう言われた。


「う…うん。わかった」


そもそも言いたくても言う相手がほとんど存在しないんですけど。

社交性低いから…


でもそんな話が存在するとは知らなかった。

別の意味でニコラス様が気になる。よくわからない。

深く聞いて回るのもタブーのようだし。

お姉ちゃんが不機嫌になったように見えたのもそのせいなのかな。



彼は広く人気があるようだけれど、噂をしている人がいないのは妙だ。

彼のことを知っている人はいないのかな……



「アル先輩……」


アル先輩なら乙女ゲームに詳しいのではないか。

と、急に閃いた。


もともと私にニコラス様たちを紹介してきたのはアル先輩でもあるのだし。

ヒナタは乙女ゲームの内容までは詳しくない。

でも、アル先輩はもともと女性で、ゲームももう少しやり込んでいたようだ。


ニコラス様とジャック王子は2作目の登場人物だ。

私も2作目はやっていたと思うけれど思い出していない時期のことだから

ゲームの情報は全くわからない。



私はアル先輩に念話をかけてみた。


『ニコラス君のことを知りたい?』


「はい」


『急に何で?』


私は、同じ話題を出した時にお姉ちゃん…アイリス王女の態度が不自然になってしまったことを話した。

近づかない方がいいというような事を言われて気になってしまったのだ。



「アル先輩なら、前世のゲームの知識があると思ったんです」


ヒナタに聞いても、あまり詳しい情報は出て来ないと思う。

ゲームをやり込んでいたであろう先輩の知識に頼りたいところだ。


『ニコラス君は……一言で言えば、〈女ったらし〉…かな』


見た通りじゃないか!

『もちろん、ゲームの中ではヒロインとの関わりで、シナリオとしては良い感じに変化していくんだけどね。登場した時はチャラくて女ったらしキャラなんだよ』


「えっと、じゃあもう関わらないようにした方がいいですよね…」


『いや……お茶会に誘われたと言ったよね?

良ければ一緒に参加しようか』


「えっ?」


『心配なら、風子のことは僕が守るよ。

その方が安心でしょ?だから一緒に行ってみようよ』


そうして、やや強引に誘われた私は、

アル先輩とお茶会に出かけることになったのだった。




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