最低漫才 エタらない極意とは?
「作麼生」
「説破」
時は夏。
場所は山寺。
蝉時雨響きわたる閑静な境内に老僧と修行僧、坊主二人の声が響く。
「なんじに問う」
老僧は、本堂で向かいあう修行僧に問いかけた。
「エタらない小説家とかけて、盛んなホモのランナーと説く。
――その心は?」
そんな老師の最低な問いにもかかわらず、修行僧は明け方の湖のように静かに答えて曰く。
「つねにケツ(結、尻)を見て走ります」
「……うむっ……」
禅寺には、ただ蝉の声だけが響いている。
ケツが大事なんですよねぇ。