SKYED7 下 登場人物紹介
【リオン】
魔法使いの聖地・ジウの少女。ジウの大賢老の孫娘。両親とは物心つく前に死別した。黒色の長髪に黒色の目。気品のある顔だちをしている。お転婆で活発。大賢老の孫でありながら魔法が使えないことを気に病んでいる。13歳。
(イラスト・神乃和歌様)
【ラグ・レ】
定住地を持たない遊牧民「アナイの民」の女性。黒色の長髪に黒色の目。予備の鞍を「着る」という衣装はアナイの民独特の文化。眉の代わりに赤い刺青の横一線を施し、唇の両脇に黒い斑点を刺青するという「戦士の化粧」を顔に施している。リオンの守役で姉のような存在。弓の腕前は超一流。胸や尻の肉付きがかつての俊敏な身体能力の阻害になっていると嘆いているが、短刀を隠せる体の部位は増えた。22歳。
【ルビク】
最近ジウの住人になった好青年。銀色の短髪に青色の目。端正な顔に柔和な笑顔をいつも浮かべている。意図せずに他者の傷を癒してしまったことで異端として国を追われ、命からがらジウに逃げて来たらしい。内に秘めた魔力に底知れない可能性があると見出され大賢老から一目置かれている。17歳。
【ジウの大賢老】
アルマーナ島のジウと呼ばれる密林で枯骸となり大樹と一体化した賢人。時が下るにつれ彼そのものがジウと呼ばれるようになった。魔法がお伽噺となった時代において桁外れの魔力を持つ。気脈を辿り世界中を見ることが出来る。世の不文律を狂わせる懸念のある存在を憂慮し、気脈の均衡を保つために尽力する。
【オタルバ】
豹の頭部を持った亜人カルナグーの女性。筋肉質だがしなやかな肢体を持つ。審判のオタルバと呼ばれ、ジウ入りを求める者の資質を見極める門番のような役割を担っている。さばさばした性格で姉御肌かと思いきや実は乙女な200歳超え。想い人がいるらしい。地属性の魔力を持ち若干だが魔法を使うことが出来る。
【イェメト】
神代人によって創造された原初の精隷の1柱。太古から生きる妖艶な女性。山羊の様な瞳孔に母乳の滴る3対の乳房を持つ。慈愛のイェメトと呼ばれ、大賢老を凌ぐ魔力で催眠魔法を常時発動し大樹に暮らす住人を守る。性に旺盛で節操がなく性交のことしか考えていない。おっとりしているが時に狡猾で掴み所のない性格をしている。
【ルーテル】
牛頭の亜人サハム。見上げるほどの巨体に鋭い角、漆黒の体毛を持つ。密集した毛皮の下半身に対し上半身は「かなり毛深い人」程度。短気で攻撃的だが仲間思い。59歳。
【エルバルド】
とかげの亜人カルナグー。見た目は完全に二足歩行のとかげ。頭がきれるため、ジウの中では外交官的な立場で島嶼諸国をめぐっているため不在のことが多い。お堅い性格。32歳。
【シュビナ】
梟の亜人カルナグー。羽毛のような栗色の髪に黒目がちの瞳の美女。両腕は翼になっているが翼の中程に指があり、それで器用に裁縫などもこなす。鳥の習性を色濃く残しているため狂人としか思えない行動を頻繁にする。イェメトの色々な世話役。僅かだが風属性の魔力を持つ。魔法は使えない。14歳。
【ノーラ】
引き締まった筋肉の健康美が美しい女性。波がかった赤色の長髪に薄緑の瞳。昔はよくラグ・レに巨乳をいじられたが今や同じくらいになったので苦労を分かち合う戦友のようになっている。奔放そうに見えるがとても内向的でかなり根に持つ性格。怪獣と呼ばれる大型海洋哺乳類を従えることが出来る。27歳。
【テユカガ】
ジウのあるアルマーナ島は亜人の島であり、亜人たちが非公認ながら国を建国している。その亜人国家アルマーナの王として君臨する熊の亜人カルナグー。圧倒的な巨漢。差別意識が強く人間を嫌悪し、自分たちの縄張りに入って来た者はどのような理由があっても許さない。同族でも志の合わない者や人に近い外見を持つ者は廃絶の対象にしている。
【ロブ・ハースト】
北の大国ノーマゲントで雑貨商を営むザッカレア商隊の社員。大柄で頑強な身体。栗色の長髪。緑色の目。元はゴドリック帝国出身の帝国兵だったが11年前に国の重要機密を盗み出したり国事の場で皇帝襲撃に加担したりして指名手配され国外逃亡していた。時を経て再び現れたがその思惑を理解できるものは少ない。47歳。
【ラグナ】
炭焼きの村のがき大将。浮浪者の子供を寄せ集めて炭を売り歩いている。カヌークの漁村でリオンと出会ってから腐れ縁となる。お調子者で幸運の持ち主。
【ウィリー・ザッカレア】
雑貨商を営む年齢不詳の男。何度見ても記憶に残らないような薄い顔とは裏腹に世界平和を理想に掲げる熱い夢追い人。その手段として武器商人になることを選んだのは皮肉か。11年前にたった1人で帝国に立ち向かったロブ・ハーストに感銘を受け、以後は協力関係にある。
【アルバス・クランツ】
ザッカレア商隊の社員。ロブの相棒。金色の短髪に顎髭、うぐいす色の瞳。人を超越した怪力の持ち主で冗談が人の皮を被ったような男。戦いが大好きな53歳児。
【ビビ】
ザッカレア商隊の紅一点。常に防塵面を被った男色好事家。ウィリーの身辺警護担当。
【ダグ】
ザッカレア商隊ゴドリック支社の現地駐在員。大柄の体躯で怪力の持ち主。隊では後方支援に回ることが多い。
【グレコ】
ザッカレア商隊ゴドリック支社の現地駐在員。ダグの相棒。隊で財務担当で、高い集中力と正確さで仲間から絶大な信頼を獲ている。
【カート】
ザッカレア商隊ノーマゲント南支社の航海士。一流の操舵術を持つ。
【ブロキス皇帝】
ザニエ・ブロキス。3代続いたゴドリック帝国を乗っ取った梟雄。元はセイドラントという小国の王子だったがセイドラントを滅ぼした。遠く離れた地を一瞬にして移動する、見えない力で人を殺すなどの不思議な力を使うとされ、暴君として恐れられている。青みがかった灰色の顔に生気のない瞳、弛んだ頬に深い皺が刻まれた老人のような容貌をしているが実はそこそこ若い。
【ショズ・ヘイデン】
ゴドリック帝国諜報部・ヘイデン独立大隊の長。階級は大佐。禿げた中年太りの冴えない男だが頭は切れる。ブロキス帝の右腕。冷静沈着で仕事の鬼のように思われがちだが実は心の奥底に激情を隠している。軍部では威光を放っているが家では婿養子で肩身が狭い。妻エイダとは別居中で、アーリーという一人娘に生まれた孫には会わせても貰えないらしい。
【アイザック・マーロウ】
ゴドリック帝国エキトワ方面軍マーロウ中隊の大尉。西海岸の貴族であり高慢で不遜な男。ブロキス帝から直々に任務を与えられ喜び勇むがそれが彼の人生を大きく狂わせることになる。
【ケネス・レオナール】
ゴドリック帝国バエシュ方面軍総司令代行の少将。西海岸の貴族であり高慢で不遜な初老。差別、暴言、責任転嫁が酷く部下からの信頼は皆無。バエシュ領主になることを夢見ている。
【エイファ・サネス】
西の名門サネス家の一人娘。乗馬遊び中に落馬して腰を悪くした父の代わりに軍に入っていたが退役して結婚し一男を儲けた。金髪碧眼の美女。兵役時代は皇帝の命を救うなどの武功を上げた。化身装甲という帝国の最新兵器に搭乗できる数少ない適合者の1人。かつての部下であるロブ・ハーストが再びゴドリックに現れたことを受け復員する。階級は少佐。
【ビクトル・ピーク】
バエシュ方面軍の准尉。装甲義肢という化身装甲の簡易改良版を操ることが出来る。かつてのエイファとロブの部下。
【ジルムンド・レイトリフ】
ランテヴィア大陸東央部バエシュ領のかつての領主。大転進記念祭という国事の場で賊の襲撃に合った際に要人を逃がすため囮となって殉職したとされる英雄。一方で1人だけ助かろうと別行動をとって失敗したとも噂されている。バエシュ領での人気は依然として高い。
【ティムリート・ブランバエシュ】
ランテヴィア大陸東央部バエシュ領の旧領主家の時期当主だった青年。故レイトリフを崇拝している。小麦色の短髪に深い緑の瞳をした色男。紅茶に造詣が深く褒められると嬉しい。根の性格は良いので初対面の人間ともいつの間にか仲良くなっていたりする人望がある。
【ヘンリエッタ・アストラヴァ】
ダルナレア共和国の代表。齢80を超える老女だが外見はうら若き絶世の美女。不老長寿の秘訣はイウダル族が亜人の血を引く部族だからだがその中でも別格。狡猾な性格で東海の妖婦と称される。房中術が得意。のちにウェードミット諸島を束ねるウェードミット共和国の代表となる。
【ラーヴァリエ教皇】
ラーヴァリエ信教国の指導者。絢爛な純白の法衣に身を包んだ老人。少女と呼ばれる召使たちに囲まれている。方陣魔法の使い手。
【サイラス】
ラーヴァリエ信教国の2等国民。白髪に口ひげを蓄えた初老の紳士。空間転移の魔法を使うことが出来る。
【エーリカ】
ラーヴァリエ信教国の準2等国民。幼い顔と可愛らしい服装をしているが肉体は筋骨隆々の女性。治癒の魔法を使うことが出来る。
【アルカラスト】
ラーヴァリエの神官の一人。更生官長。
【ランスロット・アーバイン】
ラーヴァリエ信教国の北を治める貴族の次期当主。北方守護家といい信教国内で高い地位にある。傲慢で不遜な性格。狩りと称して準二等国民や、ときに二等国民までも狩って遊ぶのが趣味。死んだ女性が大好き。
【カーリー・ハイムマン】
ジルムンド・レイトリフの娘。家名家名とうるさい父と仲違いし婚前に妊娠したことで勘当された。
【アルコ】
アシュバル自治国の姫。リオンの母親とされている人物。
【バティスタン・アーバイン】
ラーヴァリエ信教国の北を治める貴族の次男坊。従者としてアルコの傍に仕えた。