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物部の書評広場  作者: 物部がたり
ま行————
71/100

森博嗣 『すべてがFになる』

 講談社(講談社文庫) 【本格ミステリ】 初版発行: 1996年4月3日 著者:森博嗣 漫画化有り アニメ化有り ドラマ化有り

 今回は森博嗣さんのS&Mシリーズ、記念すべき第一作目『すべてがFになる』を紹介します。まー、とにかく長いシリーズですね、はい。ここまで書き続けられるのって本当に凄い、尊敬します。


 そして、今回紹介する『すべてがFになる』が生み出した、森博嗣さんが思う究極の天才真賀田(まがた)四季(しき)


 このS&Mシリーズは真賀田(まがた)四季(しき)の物語でもあります。なんと真賀田四季十四歳で両親を殺害するという事件を起こしています。


 なぜ四季の両親は四季に殺されたのか?。


 真賀田四季とは作中でもっとも神に近い存在と語られるほどの、天才です。つまり、森博嗣さんが思い描く天才像とは真賀田四季なのです。


 凡人の私には真賀田四季の思考は理解できませんが……ね。 だけど私でも凄さは分かる。


 天才という言葉はこの真賀田四季のためにあるのではないかと、思うほど? です。詳しくは知りませんがね。


 まー、真賀田四季はこの一作目で殺されるのですが……。真賀田四季の物語はここで終わり? です、はい。


 つまり、神に近い天才は一作目で殺されるのです、そして真賀田四季を殺した犯人を推理するのが主人公たちです。


 時系列どうなってんだ、と思いましたか? 色々あるんですよ。


 真賀田四季がどうストーリーに絡んでくるのか、私もまだすべて読み切っていないので、ハッキリしたことは分かりません。しかし、伏線が凄い、壮大な物語りになっているそうです。


 作品のつながりを感じたい方には、最高のシリーズになること間違いなしだと思います。


 そして森博嗣さんはこの作品がデビュー作なんですよ、知ってました?。そりゃー知ってましたよね、ごめんなさい。


 この『すべてがFになる』は第一回メフィスト賞の受賞作なんです。そして理系小説、――ですけど文系の方が読んでも楽しめます。


 理系小説、というジャンルを世に知らしめたのが今作です。それに約二十年前に書かれた作品とは思えない、技術や設定が登場します。当時の人が読んだら軽い、SFの世界ですよねー。


 だってやっていることが、二十年後の現代が追いついた感じなんですもの。森博嗣さんは未来を見ていたのですね、天才は二十年後を想像するなど朝飯前なのか、私は明日のことも想像できないのに……凄い、凄すぎる。


 例えば、話しかけるだけで機械がすべてやってくれる。AI、IOT、VRを、この二十年前の作品で大々的に語られているのですから。本当に当時の人が読んだらSFですよ。


 では森博嗣さんのプロフィールを紹介します。


【森 博嗣(もり ひろし、1957年12月7日 - )は、日本の小説家、同人作家、工学博士。元名古屋大学助教授。ローマ字表記はMORI Hiroshi。妻はイラストレーターのささきすばる。近年は、清涼院流水が立ち上げたプロジェクト「The BBB」(Breakthrough Bandwagon Books)に参加し、英語版の著作を発表している。】


 ウイキペディアからの引用です。


 なんと工学博士をしているのですよ、それで文章も書けて、凄いですよねー。天才は万能なのか?。


 そして、何でも執筆のスピードが速いとか、一時間で6000文字を書くと言っているぐらいです。速すぎますよね、私なんて一時間で千文字書けたらいい方です。森さんがうらやましい……。


 それでは簡単なあらすじを紹介します。


 主人公犀川(さいかわ)と助手役、萌絵と仲間たちは絶海の孤島にキャンプにやってきます。その孤島にはハイテク研究所があって、その研究所で殺人事件が起きます。


 はい、その殺された人とは真賀田四季ですねー。えー、って感じでしょ、だけど小説を最後まで読めば分かりますから。


 しかも、殺された状況が密室、手足の切断、ウエディングドレス、本格ミステリ展開じゃありませんか。え、ウエディングドレス? ミステリに関係ある……。


 ――さ、次行きましょう。犀川は事件の真相を証明できるのか? っというお話です。ハッキリ言っていいですか? 多分誰も推理できないと思います。


 あ、誤解しないでくださいね、ちゃんとミステリらしく理にかなったトリック、推理ですから、だけど凡人には動機までは分からない。


 まー、よく森博嗣さんはこんな天才小説を思いついたものですよ。


 最後にこの作品はドラマ化、アニメ化されているので、こんな長い作品をいきなり読むのに抵抗がある方は、ドラマかアニメを見るといいでしょう。


 しかし、本質を知るには原作ですけどね。気になった方は読んでみてください。天才同士の頭脳戦、とくとご覧あれ。

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