村上春樹 『海辺のカフカ』
新潮社(新潮文庫) 『文庫上下巻』 【ファンタジー】 初版発行: 2002年9月12日 著者:村上春樹
今回は『海辺のカフカ』を紹介していきます。私が思うに、この『海辺のカフカ』という作品が一番! 村上春樹作品で難解だと思います。
回収されていない? 伏線も多々ありまし……。しかし、村上春樹作品は常識で理解しようとしてはダメなんです。
深く考え込んじゃうと、精神やられますよ、そこは気を付けてくださいね。では紹介に入っていきましょう!。
この『海辺のカフカ』という作品はギリシャ神話の三大悲劇、オイディプス王を下地にして書かれた作品だと、調べたら載ってました。
その他にもカフカの思想や、日本の古典文学などなども下地にしているそうです。
オイディプス王の話を簡単に説明すると、オイディプスの父親は「お前は我が子に殺されるだろう」と占い師から予言されます。
そんな預言をされたから父王は赤ちゃんオイディプスの足に杭? をさして捨てるのです。杭を刺されて、以後足が腫れているせいで腫れ足のオイディプスとあだ名されます。
神話って父が子を殺すって話よくありますよね。ギリシャ神話のウラノスはクロノスに殺され、クロノスはゼウスに殺されて、親子の殺し合いじゃないですか!。
そんなオイディプスも立派な青年になって、ポーキンスの三叉路とかいうところを歩いていると後ろから、馬車が来て、道を開けろみたいなことを言われます。
頭にきたオイディプスは馬車に乗っていた、者たちを殺害しました。どけと言われただけで、殺人を犯すなんて恐ろしすぎでしょ!。昔は怖い(ブルブル)
なんと! そのオイディプスが殺害した者こそが、父王だったのです。
占い師の予言は的中、なんやかんやでオイディプスはある王女と結ばれました。
ちなみにこのオイディプス王の物語に現れる、かの有名な人を喰う怪物スピンクスがだした問題、
「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足、これなーんだ?」皆さんは答えを知ってますよねーえぇ? ―――――――――――——――――—そう! —正解は人間です。
正確にいうとオイディプスはオイディプス自信を指し示しました。
私が何を言いたいのかというと、その結ばれた王女こそが自分のオイディプス本人の実の母だったのです!。
つまり、スピンクスはオイディプスの未来を知っていて(本当に知っていたかは私には分かりません)、オイディプスが生まれた時は四本足で、ハイハイしていました。
そして、成長して二本足で歩きます、最後の三本足とは実の母と、まぐわったことで自分は人間でも獣でもどちらでもなくなったとショックを受けて、自分の両眼を失明させてしまうのです。
そりゃあ、このストーリーなら劇ができますよね(笑)。
そして、杖をついて歩くようになり三本足ということです。その時の流れを朝、昼、晩に例えてスピンクスは問題を出したのです。
このオイディプス王の話から生まれた言葉が「オイディプスコンプレックス」です。話は凄い反れてしまいましたが、この『海辺のカフカ』という作品「オイディプスコンプレックス」を扱った作品なのです。
最後らへんになると、意味が分からなくなってきますが、村上ファンの間では最高傑作と呼び声高い作品です。
前置きが長くなりましたね、簡単なあらすじを説明します。主人公は田村カフカという十五歳の少年です。自分の父親から逃げるように家出をして、あるところに向かっていくのです。
この辺りがオイディプス的な話を下地にしてる感がありますねー。
そしてもう一人、幼い頃に何らかの力により脳に障害を持つことになった、ナカタサトルです。中田さんの障害を引き起こした、謎の力とは何なのか?。
字が読めなくなってしまうんですよ中田さんは。自分は字が読めたら本をたくさん読みたい、と中田さんは吐露します。中田さんが可哀想で、可哀想で村上春樹さん中田さんを救ってやってください!。
しかし、障害を持つ事と引き換えに手に入れた、不思議な力もあります。そのあたりはご自身で読んで調べてください。
この二人の旅? の物語です。
村上春樹さんの作品は説明不可能です、自分独自の解釈をしたり、ネットで調べたりして理解を深めていくしかありません。
しかし、考え過ぎにはご注意を冒頭でも書いた様に、精神をやられますからね。良ければ、ご自身で読んでみてください、そして独自の解釈を持てばいいのです。




