ダン・ブラウン 『天使と悪魔』
角川書店(角川文庫) 【歴史・ミステリー・サスペンス】 初版発行: 2000年5月 著者:ダン・ブラウン 訳者:越前敏弥 映画化有り
はい! 来ました、海外小説紹介の一作目はダン・ブラウンの『天使と悪魔』です!。ダン・ブラウン大好き!。作者の名前順にそろえているから、バラバラなんですよ。だけど、記念すべき海外小説紹介第一作目はダン・ブラウンの『天使と悪魔』ですよ!。
この人のおかげで、歴史の面白さを教えてもらえました。ダン・ブラウンを有名にした作品と言えば、何ですか? ――——そうです! ダビンチコードです!。
ダビンチコードから紹介してもいいかな、と、思ったんですが――やっぱり第一作目のシリーズから紹介するのが妥当でしょう。
ダイ・ハードのジョン・マクレーン並みに、事件に巻き込まれる男、物語の主人公であり名物象徴学教授ロバート・ラングドンです。教授を主人公にするって難しいですよね。だって、作者が知っている知識以上のキャラは書けないんですから。
相当ダン・ブラウンは頭が良いのでしょうね。羨ましいー(悔しい)。
皆さん! ダビンチコードが第一作目だと思っていませんか? 映画ではダビンチコードが先に映像化されましたが、実は『天使と悪魔』が一作目なんですよ。
映画を見たことがある人も、映画だけで知ったつもりになっていませんか? 二時間半ほどの映画ではラングドン、シリーズの本当の面白さを伝えられていません(映画をけなしている訳ではありません)。
このシリーズは原作小説を読んでこそ(日本語翻訳版)本当の面白さ、歴史の新説が分かるのです。映画では名画の説明とか、色々端折られてますからねー。だから、映画を見た人にも読んでもらいたい、作品です。
ダン・ブラウンの作品はエンターテイメント小説としても一級ですが、読んでいて教養が身に付くんですよ(宗教の)。
聖書のお話を少し知ってからの方が何倍も面白くなります。以前紹介した阿刀田高の知ってますかシリーズを読んでから、ダン・ブラウンを読むことをお勧めします。まあ、宗教のことを余り知っていなくても、十分面白いですがね(笑)。
単行本でもいいですが、角川の文庫本の方が写真が付いていて、ラングドンがどういう観光地を冒険しているのか分かりやすくて私は好きです。日本でいうトラベルミステリーですね(いや、このシリーズはトラベルサスペンスかな?)。
簡単なあらすじを説明していきましょうか。
この『天使と悪魔』の舞台はバチカン市国を含むローマです。ある日セルンという組織の所長から、とあるアンビグラムの紋章についての説明を求められます。
その紋章は同、研究所の科学者が胸にこのアンビグラムの紋章を焼印されて殺されていたそうです。そしてラングドンは大きな事件に巻き込まれていくのだった。
と、まあー、こんな感じのお話です。
ラングドンシリーズといえば、秘密結社ですねー、皆さんも陰謀論とかそういうの好きでしょ! 私は好きです(エンターテイメントとして)ですが。
はい! この天使と悪魔に登場する秘密結社は「イルミナティ」です。名前を聞いたことがある人も多いいのではないでしょうか?。
ウイキペディアにウイキペディアに助けてもらいましょう、イルミナティとは
【イルミナティは、現実の歴史上の秘密結社の名称。イルミナーテン、光明会、啓明結社。 歴史上のイルミナティは、18世紀後半に一時期存在し、南ドイツとオーストリアに広まったバイエルン啓明結社と称されるフリーメイソンリー的秘密結社である。1776年にバイエルン選帝侯領のインゴルシュタットで創設された。】
そうです。ピラミッドの頂上に目がデザインされているのが特徴ですね。アメリカ紙幣にこのデザインが載っています。
調べれば調べるほど陰謀論や世界の陰の支配者などなど、面白い情報がたくさん出てきます。このイルミナティを扱った作品が今回、紹介している天使と悪魔なのです。どうですか? それだけでも面白そうじゃありませんか?。
作者のダン・ブラウン氏が作中で独自の解釈を説明してくれますよ。そして、ラングドンシリーズのもう一つの売りが、名画に隠された謎です。
ダン・ブラウンはどうやったら、こんな風に歴史を繋げられるんだ! 才能でしょうか? いやいや、知識じゃないの、それとも…………。
いかがでしょうか、本当にダン・ブラウン氏の作品はスケールが違います。この作品も大きなスケールになっていくので、そういう作品が好きな方もぜひ読んでみてください。
勉強になること間違いなしです。




