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物部の書評広場  作者: 物部がたり
た行————
48/100

恒川光太郎 『夜市』

 角川書店 【ホラー・ファンタジー】 初版発行: 2005年10月25日 著者:恒川光太郎 漫画化有り

 今回はファンタジーホラー小説『夜市』を紹介します。この夜市は第十二回日本ホラー小説大賞の大賞受賞作なのです。大賞が選ばれることが珍しい、日本ホラー小説大賞で殆ど満場一致で大賞に選ばれた秀作ですよ。


 作者は恒川(つねかわ)光太郎(こうたろう)さん。この夜市がデビュー作でした、今では数々の本を出していますね。この作品を読んで興味がでたら、恒川さんの小説を色々調べてみてください。


 幻想的なストーリー、そして美しい描写、恒川光太郎さんの描写表現、私は好きです!。

 

 そんな幻想的な物語を作った恒川光太郎さんとはどういった人なのか? プロフィールはこちら。


【東京都武蔵野市出身[2]。大東文化大学経済学部卒業。


 29歳の頃に沖縄県に移住し、塾の講師をしながら書いた「夜市」で第12回(2005年)日本ホラー小説大賞を受賞[2]。選評で高橋克彦に「発想の転換」の才能を持つ人物だと評された[3]。受賞作と書き下ろしの「風の古道」を併録した『夜市』で小説家デビューを果たした。


 「風の古道」はネモト摂(木根ヲサムの別名義)により漫画化され、2006年週刊ヤングサンデーに全5話で短期連載された。その後、2007年より同誌にて再び木根ヲサムの手によって連載漫画化、世界観や一部の登場人物を引き継いだ作品として「まつろはぬもの〜鬼の渡る古道〜」と改題し、単行本全6巻が刊行された。漫画版「風の古道」は「まつろはぬもの」単行本第5巻に収録されている[4]。


「夜市」は奈々巻かなこにより漫画化され、『ミステリーボニータ』(秋田書店)2018年7月号から連載された。単行本は2018年11月16日に刊行された。


 2014年、『金色機械』で第67回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。


 幻想的で精妙な作風を得意としている。】


 いつもの様にウイキペディアからの引用です。ウイキペディア先生ありがとうございます。


 今回紹介する『夜市』には『風の古道』も収録されています。どちらも面白かったですが、私は風の古道の方がよくできた話だなーと思いました(受け取り方は人それぞれですがね)。


 この夜市という話は例えるなら、千と千尋の神隠しの世界観に似ています。千と千尋の神隠しが好きな方は読んでみて損はないでしょう、夜市は百ページほどなのですぐ読めちゃいますよ。


 千と千尋の神隠しのあの世界観良いですよねー。最後の終わり方まで幻想的で、考えさせられるお話でした。宮崎駿監督は凄い!。本当に凄い、世界で一番知名度の高い日本人と言っても過言ではありません。確か、『陸海空こんな時間に地球制服するなんて』っていうバラエティー番組で、海外で一番知名度がる日本人は誰だ。


 見たいなランキングがあって、一位に輝いていたのが宮崎駿監督です。そうそうたる、ランキングで宮崎駿監督一位ですよ。凄いですねー。


 ウイキペディアからのあらすじ


【大学生のいずみは高校で同級生だった裕司に誘われ、夜市へと出かける。道中で話を聞くと、裕司は小さい頃に夜市を訪れており、それが今夜も開かれることを学校蝙蝠からきいたという。一旦は呆れて帰ろうとするいずみだったが、公園の奥にある森で、夜市は本当に開かれていた。


 黄泉の河原の石、なんでも斬れる剣、老化が早く進む薬……それらを売っているのは、永久放浪者に一つ目ゴリラ、のっぺらぼう。いずみは帰ろうとするものの、裕司ともども道に迷ってしまった。いくつもの出店で帰り道を尋ねるが、「何か取引をしない限り、夜市から帰ることはできない」という答えが返ってくる。


 帰る手段を考えるため、以前裕司が訪れたときの話を聞こうとするいずみに、裕司は実は全財産である72万円を持参してきており、ある欲しいものを手に入れるためにこの夜市を訪れたのだと告白する。】


 はい、夜市では何でも手に入ります。

 何でも切れるエクスカリバーみたいな剣も、老いも、若さも、才能も、人間だって売ってます。


 ね! 千と千尋の神隠しみたいでしょ!。え、千と千尋の神隠しにエクスカリバーは出てこない? そうでした、そうでした。


 じゃあ若くなる薬は売ってましたっけ? あったようななかったような……。あ、湯婆婆(ゆばーば)みたいなおばあさんは現れませんよ。


 そして裕司が買いたいあるモノとは何なのか?。


 それは裕司に過去に隠された、大きな罪の償いなのです。どういった、モノかはご自身でお確かめ下さい。


 最後に思いもよらない結末が待っていますから、好き嫌いが分かれるかな?。処女作なので、ちょっと強引にストーリーが進んで行くところはありますが、ストーリーとしては幻想的で和風ファンタジー的で新鮮な話でした。


 一読の価値ありです。才能があっても、上には上がいるということを教えてくれる本ですね。


 くどいですが千と千尋の神隠しが好きな方は読んでみて。


 もう一作収録されている『風の古道』は面白いですよ。夜市を前面に紹介しましたが私はこちらのお話の方が好きでした。


 簡単にいえば『夜のピクニック』みたいなただ歩くだけのお話ですが、『夜のピクニック』同よう登場人物の人生を楽しむ作品です。


 ある事情で古道に入ってしまった少年二人と、ある事情で古道を旅する青年の物語。その青年には旅をする理由がありました。小さな伏線も張っているので最後らへんには、「あー」となりますよ。


 良ければ二作とも読んでみてください。心温まる感動の物語ですから。

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