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物部の書評広場  作者: 物部がたり
さ行————
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A・T・シートン 『狼王ロボ』

 集英社(青い鳥文庫) 初版発行: 1898年 著者: アーネスト・トンプソン・シートン 国:アメリカ合衆国 漫画化有り 映画化有り 

 今回はあの『シートン動物記』の中で、一番知名度が高い『狼王ロボ』を紹介します。小さい頃、夏休みの宿題で読書感想文を書くために、読んだことがあるという人もいると思います。学校の図書館には絶対ありますよね(笑)。


 『ファーブル昆虫記』とか『シートン動物記』は読書感想文の定番ですもんね。本棚には並べていたのですが、今まで読んだことがありませんでした。

 それでこの前、私の本棚から狼王ロボを引っ張り出してきて読了しました。


 一言で読書感想を言えば「ロボ今までよく仲間を守ってきた、お前の意思は新たな世代に引き継がれるからあの世で仲良くな」です。


 え? そんな短い読書感想文はない……それにそんなの読書感想文じゃなくて、感想だろ!。そ、そうですよね――だから今回、感想を少し含む紹介をしようと思い筆――じゃなくてキーボードを打とうと思ったのです。


 読んだことがないという、あなた様も安心してください、名作に読むのが遅いという概念はありません。だって古典とかは今でも読んでいる人はいますし、研究もされています。

 

 だから、古い本を読むことを恥ずかしがらないで、古典の話を知らない方が恥ずかしいですからね。


 ではシートンのがどういった人物だったのかウイキペディアから引用させてもらいます。


【シートンは1860年にイギリスのサウスシールズで12人兄弟の末っ子として生まれた。父のジョセフ・ローガン・トンプソンは船会社を経営していたが事業の失敗から、シートンが5歳の時にカナダに移住した。父はカナダのオンタリオ州のリンゼーで4年間森の開拓などをしていたが、体調を崩したためにその後トロントに移り住み、会計士の仕事を始めた。


幼い頃のシートンは活発な少年であったと伝えられている。学校が終わるとよく森に行って探検をしていた。


高校を卒業したシートンは博物学者を志すが、厳しい父親の反対にあい、父親の薦める画家の道を歩み始める。アーネストの父ジョセフは謹厳なキリスト教徒であり、古典的紳士であった。アーネストによると、父は家族に対して「暴君」の他何物でもなかったという。父ジョセフの厳しかった逸話はいくつか残っている。謹厳なキリスト教徒の父は、日曜日は起きている時間は宗教的な勤めを行わなければならなかった、そればかりでなく読んでいい本もキリスト教に関する書籍だけだった。また、アーネストが少しでも反抗的な言動や態度があれば体罰があった(これに関しては、当時は体罰が一般的に行われていたので、ジョセフが一般人とかけ離れていた訳ではないことに留意したい)。そして極めつけは、アーネストが成人すると、生まれてから今までアーネストに使用した金の明細書を見せ、返済するように求めたほどである。


そのような父の厳しさにも負けず、シートンはオンタリオ美術学校を優秀な成績で卒業したと伝えられている。またその頃から自身の好む、動物を題材とした絵がとても得意であったという。】


 長いので幼少期だけを引用させてもらいました。それから勉強漬けの生活がたたり、、トロントに帰郷することになります。しばらくして、シートンの人生を変える出会いがありました。


 それが今回紹介する、『狼王ロボ』との出会いでした。


 はい、紹介をしましょうか。時は1893年、ニューメキシコのカランポーというところに家畜を襲うことで恐れられていたロボと仲間たちがいました。


 家畜が襲われることに困り果てた人々は、色々な罠を使いロボを捕えようとします。しかしロボを捕まえることはできません。とにかく、頭が良いのです、人間が仕掛けた罠何てすぐに見抜いてしまいます。


 すると人々はロボに懸賞金を付けることにしました。いよいよ、ロボ海賊団、じゃなくて、ロボ一味に賞金が駆けられましたね。


 晴れて、ロボも賞金首です、めでたいですねー、え、めでたい事じゃない、御もっとも! 賞金首になる事なんてめでたくないですよね。


 ワンピースなんかでも、賞金が高いと、えー、凄い! そんな賞金が高いなんて。絶対強いじゃん。え? それと、これとは話が違うって。そうですよね懸賞金の噂を聞きつけて、腕の立つハンターが集まりました。


 しかしそのハンターでさへもロボは愚か、ロボに付いている仲間すら捕まえることができません。


 誰もが諦めかけた時、一人の男が現れてロボを捕えることに成功したのです。その男こそ『シートン動物記』の作者シートンだったのです。


 誰もが手を焼いたロボをどういった方法で捕まえたのか、ご自身で確かめてください。


 ネタバレにならない程度に感想を書いておきます。読んだ人には分かると思いますが、このお話は実話なのです。ロボの最後の決断に私は感動というよりも……どういう表現が正しいのでしょう――はい、この言葉しかないでしょう、「ロボ、気高く生きた、ロボ、お前の生は一人の男の心を動かし――世界中の人に狼王と語り継がれる、狼の中の狼だになったのだぞ! 天国で愛するものと達者で暮らせよ」です。


 くさいことを言いましたが、これ以上の言葉を私は思いつきませんでした。狼は群れで暮らす動物ですから、仲間を思う気持ちはひと際強いのですね。この本で改めて、考えることができました。


 ロボの生き様をご自身の目でお確かめください。

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