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物部の書評広場  作者: 物部がたり
あ行————
19/100

太田紫織 『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』

角川書店(角川文庫) 【青春・ミステリー】 初版発行:2013年 著者:太田紫織 漫画化有り アニメ化有り

 今回は太田(おおた)柴織(しおり)さんの『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』を紹介していきます。この作品はエブリスタという、小説投稿サイトから書籍化された作品です。


 エブリスタとか、カクヨムって読んでいると目がチカチカしませんか?。私はチカチカするんですよ。「なろう」はチカチカしないから、読みやすいんですけどね。


 話が反れましたね。皆様も書籍化なんて憧れますでしょ。私もそうです。だけど、書籍化なんてしたら、今までの生活がガラン、と変わってしまうから、恐ろしいですね……。そんな、事は底辺脱出してから言えって、そうですよね。


 底辺も脱出していない、私が言えることではありませんでした。今の話は受け流してください。


 それでは太田紫織さんとはどういった方なのか、プロフィールをウイキペディアから引用させたもらいます


【投稿コミュニティサイト、E★エブリスタにて、小説や写真、俳句など多数の作品を投稿していた。2012年に同サイトにてEleanor.S名義で発表した『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』で『E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門』(角川書店)優秀賞を受賞する[4][5]。2013年2月、同作が角川書店の角川文庫より書籍化され、作家デビューする。なお、同作での受賞の他に、『Rosalind Rondo』で『怪盗ロワイヤル小説大賞』優秀賞[6]、『【芥】actor〜二重奏〜』で『E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト』大賞[7]を受賞している。2012年まで旭川市在住[1]。2014年、新潮社の雑誌『yom yom』誌上で『緑羅紗扉の向こうの時間』の連載を開始[8]。


子供の頃から、アーサー・コナン・ドイルやアガサ・クリスティの作品を愛読していた[3]。】


 だ、そうです。文章力を高く評価された、新人作家だったそう、確かに一人称で語られる文章力は凄いですよ、読んだことがある人なら分かると思います。そして、太田紫織さんの博学っぷりを思う存分披露してくれます。


 ストーリーを簡単に紹介すると。主人公はタイトルにも載っている通り、九条(くじょう)櫻子(さくらこ)です、そして語り部は館脇(たてわき)正太郎(しょうたろう)という高校生です。


 館脇少年の一人称で物語は語られます。館脇少年はとにかく、食いしん坊で食べ物につられて櫻子さんの頼みを聞くという形でよく物語が始まります。


 食べ物に弱い主人公って好感が持てるんじゃないですか? 私はそういう主人公好きですね。食べ物を美味しく食べられる人って、良いじゃないですか。


 そしてこの物語の主人公、櫻子さんが何よりも愛しているものは――――骨です。三度の飯より骨が好きという、ちょっと? 変わった人。冷たい雰囲気がありますが、実は優しい良い人です。


 ちょっと、いや、大分、変わった人だけど、れっきとしたお嬢様なんです。本人にその自覚はないようですが。男物のシャツとジーンズなどの、男勝りな服を好んで着ています。だからいつもバーやは大変、櫻子さんはもうちちょっと老人をいたわるべきです。


 そんな人だからこそ、よく事件に巻き込まれてしまうんですねー。事件に隠された謎を専門的な知識を持って、解決に導く櫻子さんは不器用だけど、本当は優しい人なのだと分かります。


 謎があると()を知らずにはいられない、そんな櫻子のキャラが良くたったキャラミステリです。


 この作品は何といっても、専門的な知識を使い事件を解決する、今までに無かったジャンルです。


 この作品を読むだけで色んな知識が付くこと間違いなし(骨の)。


 櫻子さんは館脇少年に骨のことを教えたそうにしていますが、少年はそんな知識なんて欲しくないそうです。私は教えてもらいたいですけどねー、皆様はどうですか? 骨の知識なんていらないですか?。


 だけど、骨の知識があったら、ミステリーを書きやすくなりますよ。


 基本中編か短編の一人称なので読み易く、サクサク読めます。舞台は北海道の旭川で、北海道のご当地グルメや観光スポットなども巡るというトラベルミステリー的な要素も詰め込まれていて、観光案内書としても使えるかもしれませんね。


 小説を観光案内書、として使っている人もいるみたいですよ。ダン・ブラウンの作品とか観光案内書にピッタリです。


 そしてこの物語のラスボス? 的な存在が花房(はなふさ)という、謎に包まれた人物です。櫻子と花房はシャーロックホームズでいう、ホームズとモリアーティで例えられています。


 作者の太田さんはシャーロックホームズが好きだといっているので、そういうところは意識したのではないでしょうか?。


 謎に包まれた存在、花房ですが職業は分かっています。それは画家だそうです。しかしただの画家ではありません、人間の顔の丁度鼻のあたりにある蝶形骨という骨を集めるシリアルキラーです。


 言葉巧みに人を洗脳して、犯罪を起こさせる人物。例えるなら金田一少年シリーズに現れる、地獄の傀儡師高遠(たかとう)遙一(よういち)でしょうか。それか、浦沢直樹の『MONSTER』のラスボス、ヨハンでしょうか?。


 だけど高遠は意外と良い奴ですよ、(サイコだけど)高遠ファンも結構いるのではないですか。

悪キャラが魅力的な作品は面白いですよねー。悪役の美学、主人公よりも好感が持てるのは私だけでしょうか?。


 なぜか花房は正太郎の蝶形骨を狙っていて、櫻子さんは正太郎を守る? のです。


 櫻子さんと正太郎がであう、事件は悲しい話が多いいのですが、心温まるお話もいっぱいあります。


 はい! いよいよ、最終章に入り盛り上がりも最高潮に達している『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』、果たして花房の正体とは? ご自身の目でお確かめ下さい。

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