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世紀末を生きてみる 作者:iLL
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出土品輸送作戦帰還

「と言うわけでサチだ、帰りは彼女も連れて帰る」
「そっ」
「アーニャは周辺警戒、イナコとナオミはドライバーの代わりだから休息、ナオトはサチにこの辺りの常識を伝えてくれ、疑問には答えてやれ、わかんなかったらこっちに振ってくれ」
「団長それって」
「理由は聞くな、まぁ強いて言うならお前の説明力のテストだな、で依頼主さんは、そのなんだ特に仕事はないから、まぁのんびりしててくれ、休まず強行を開始する」

 最終的に言えば赤でかつ少々追い込まれぎみだ、金目のものもなく、食料もなく、水もない、つまりは持ってきたのでどうにかしないといけないので、ヤバいと言うわけだ。というわけで飛ばして帰る、バッテリーは十分に残ってるし充電済みだ。

「はぁ」

 走らせてすぐに出てくるのはため息だけだ。何せ赤なのだ、負傷者はだし、車両は失い、さらに言えば依頼主が依頼金を支払ってくれるかどうかもわからない。そうなれば取り立てるだけなのだが。

「ウエダさん取り立てるのは、取り立て専門の傭兵団がやりますよ」
「そんなもんまであるのか」
「ええ、取り立てる額の8割で取り立てる権利を売って、後は彼らがやるみたいです」
「やり方はやばそうだな」

 銃が使える命の軽い世界の取り立てだ、テレビで見るような生半可なものではないだろう。だがこっちも支払いがなければやっていけないので支払わなくていいなんて言えない。

「そんなにはひどくないらしいですけど、あんまりいい噂は聞かないです」
「じゃ聞かなくていいや」

 さてお金の方はマーニャと話を詰めるとして問題は。

「常識ないのかよ」
「うっさいわね、君の説明が分かりずらいの」
「これ以上どうやって分かりやすく説明すればいいんだよ」

 揉めていた。

「ナオトどうした」
「いや団長、彼女にどうやって稼ぐんだって聞いたんですけどね」
「歌って稼ぐって言ったら」
「そんなのに金出すやついないよ」
「だから酒場のステージで」
「雇ってくれないよ、団長なんなんですか、銃も撃ったことないって言うし」
「そんなの撃ったことあるわけないじゃん」
「あー、うん、ナオトに任せる」
「えー、団長それは」
「団長権限だ、それと娼館はなしだ」
「そんなとこまであるのっ」
「えー、もうそれくらいしか思い浮かばないですよ」
「後自立できるまで家においておくから、その時の担当もお前だ」
「へっ」
「へっじゃない」
「えっならナオミは」
「稼がないといけないからちょっと長距離輸送するから手はいる、だから残るのはお前だけだ」
「えー」

 ナオトに仕事を押し付けるが、仕事がないのは痛い。

「ウエダなんでこんな子と」
「稼がざるもの食うべからず、仕事見つけてくれ」
「ううっトップアイドルだった私がニートになるなんて」
「あー、うん、頑張れ」

 サチの件も適当に片付け、後は帰るだけだ。帰っても頭を抱えるだけになりそうだが。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 昼夜構わず走り続け帰ってきたのを出迎えたのはマーニャと見知らぬ女だ。

「ウエダ仕事は」
「失敗した、奇襲された」
「そんなっ」
「団長たちは皆殺しだった、これ、団長達の」
「そんなっ、うそっ嘘よ」

 泣かせておくことにしよう、問題はこっちだ。

「で詳細は」
「軽トラ1台大破、ただしキーは抜いてきたからメカニックと道具があれば回収可能、装備はかなり消費して、ナオトが負傷」
「そっ、それで彼女は」
「同じところから来た知り合い、情報持ち」
「っ」

 マーニャは驚く。

「種付きだから、そこら辺で赤字取り戻せれば取り戻したい、出来そうか」
「それなんだけど」
「これはこれは傭兵団の皆さん」

 見知らぬおっさん、だがイナコが目をそらす。

「誰か知ってるの」
「私の父だった人です」

 イナコの父親が口を開く。

「私の商品はどこかね」

 イナコには悪いが、なんというか生理的に無理な感じなオヤジだ。

「それは」

 泣いていた見知らぬ女が震えた声を出す。

「持って帰ってこれませんでした」
「ほう」
「ですが」

 発砲音、そのオヤジが空に向けて撃つ。

「言い訳は聞かない、そして我々からお金を借りて返すつもりがないというのかね」
「それは」
「次はどこを撃たれたい」
「っ」

 このオヤジ本気だ、これは覚悟を決めなければならないだろう。腰の拳銃に手を伸ばす。

「おお、ウエダくん、ここにいたか」

 そんななかに飛び込んでくる白衣の男。

「主任か」
「これはこれはコバヤシ将軍、でウエダくん例のものは」
「はいこのアーティファクトに情報はすべて入っています」
「そうかそうか、やはりコバヤシ将軍が依頼したものは運ぶことができないほど大きいものだったか」
「そうなりますね」
「よろしいでは報告を聞くので、コバヤシ将軍、彼らの身柄は全員私が引き受けます」
「まて、彼らは」
「この件はアーティファクトが関わっているので、あなたに権限はありませんよ、将軍」
「っ」

 ヤマグチに続いてその場を離脱した。
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