公開1
とスタートを切れればよかったのだが。
「さてと」
「悪いね」
「マーニャねぇ、急に何を」
武器屋を離れた後銃を突きつけられ囲まれている、意味はわからないが、命の危機と言うことだけはわかる。
「アーニャはこっちに来て」
「なんでよっ」
「いいからっ」
アーニャはマーニャにつれられ囲みの人影へと隠れる。
「さてと」
「さっきからさてとしか言ってないけどなんのようだ」
銃を向けているのは8人ほど、そして俺の目の前に団長が。
「用って言うのは簡単だウエダ、お前には敵対勢力の疑いがある」
「はぁっ」
意味がわからないが、これだけ人数を集めた理由はわかる暴れても何とかするためだろう。だから理性的に答える。
「理由は」
「簡単だウエダ、この地図だ」
「あれ私の」
そう言って見せてきたのはアーニャの地図だ。
「なぜここに物資があるといった」
そう言って、海沿いにある基地の印を指差す。
「言って悪いか」
「ここは主の縄張りだぞ、分かってるのか」
なるほど、理解する俺はアーニャを主の縄張りに案内する悪魔のように見えるのだろう。
「マーニャが教えてくれたからよかったものを、ここにアーニャを連れていって何する気だ」
そう語尾を強め、睨み付けてくる。多分本気な目だ。だから言い訳を行う。
「しらなかっ」
「知らないわけないだろう、ここは誰でも知ってる場所だ」
アーニャを睨み付ける、あいつ誰でも知ってる場所を知らなかったようだ。アーニャは目をそらす。
「ならアーニャに聞いてもなにも」
「じょ、常識過ぎて答えなかっただけよ」
アーニャに裏切られる。
「そんなわけあるか」
「あるのよ、バカウエダ」
「うっせぇアホアーニャ」
「アーニャになんてこと言うのよ、この犯罪者、アーニャをこんなところに連れていって何するつもりだったのよ」
「犯罪者言うなっ」
「犯罪者に犯罪者って言ってなんで悪いのよ」
後はマーニャと罵り合いが、始まりなんやかんやで流せないかなと思ったのだが。
「そんな低俗なことは後にして、ひとまず話を聞かせてくれ。なぜウエダはここに物資があると言った、ここは遠いし、しかもほとんど誰でもが知っている危険地帯だ、罠にはめるにはお粗末すぎる、理由を聞かせてくれ」
団長は落ち着いていた、これはもうごまかせないだろう。
「はぁ、分かっただがこれから話すことは嘘偽りないし、質問も最後に受け付けるのが条件だ」
「分かった話してくれ」




