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異世界学園いざなぎ高校園芸部  作者: 桂虫夜穴


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3、ただのオヤツが非常食⁉︎

「やっぱり、だめですね!」


みんな、それぞれ、家族などに連絡を試みたのだ。

部長の言葉の後に七海も続いた。


「ああ、繋がらない….

いよいよ、覚悟を決めにゃならんな!」


「覚悟って、何だよ?」


七草は不安顔で七海に聞いた。


「しばらくは、元の世界に戻れんと言う事だ!」


「えーっ!ヤダよ!そんなの…

どうせなら、昭和か江戸時代が良かったよ!

こんなところ、言葉も、わからんのだろう?」


「ナクサ!アンタの好みになんか

合わせてくれる訳ないだろ!

旅行じゃないんだぞ!」


ヨッシーの発言の後、部長が

今、いかに非常事態に直面しているか説明した。


「そうですよ!もう少し

この状況の大変さを認識して下さい!

大した食べ物も無いのですよ。

何日、何週間ともなれば

飢え死にしてしまいますよ。」


「それは、いやだ!

その死に方だけは、絶対嫌だ!

死ぬ時は満腹がいい!」


七草の言葉に七海は、呆れ顔だが

大事な提案をした。


「普通は死にたくない!って言うもんだがな!

まっ、ナクサらしいか!

しかし、食料事情が取り敢えず一番の問題だな。

冷蔵庫とか、調べておいた方がいいな。

食べ物も分け合わんといかんが

なるべく長引かせないといかんしな....」


部長が冷蔵庫を開けた途端、答えた。


「あまり、ないですね!

1.5リットルのミネラルウォーターと

プリンが一つと蒟蒻畑少々

後は、アイスコーヒー用のミルクですね。

…って、言うか、もう、保存はできませんよ!

電気が通じていないのですから!」


それを聞いて七海が冷静な判断をした。


「いよいよ、ヤバイな。

みんな、鞄にお菓子とか、入れてないのか?

あったら、提供してくれよ。

そんなものでも、分け合うしかないだろう。」


「私はジャガリコとグミだな!

ナクサ、アンタ、大量に持ち込んでるだる!

教科番入れんで、お菓子ばかりのはずだ!

出せ!全部出せ!」


ヨッシーが七草に、提供を強要した。


「えっ!ヤダよ!これは、私が持って来たんだぞ!

こんな非常時の為に常に用意していたものだ。

日頃の心掛けの、たまものだ!」


「何が非常食だ!

ただのオヤツだろ!

よこせ!」


ヨッシーが、七草の抱えた鞄を取り上げ

フタを開け、ひっくり返した。

大量のお菓子が散乱して

テーブルの下にも、いくつかこぼれ落ちた。


「おっ!中々なモンじゃないか!

ポテチに、かっぱえびせん

ブルボンシリーズにカントリーマームに

後は、うまい棒をはじめとした駄菓子か...」


それらを見て七海が発言を続けた。


「しかし、腹持ちは、余り良くなさそうだな。

しかも、食い始めたら、やめられんものばかりだ。

ちゃんと、管理せんと すぐになくなるぞ!」


「なんだーっ!

私の、お菓子だぞ!

何で、それを管理されんと、いかんのだーっ!」


怒りをあらわにした七草にヨッシーが諭した。


「生死に関わる問題だぞ!

分け合うしかないだろう。

みんなの命をアンタが握ってるんだよ!」


「そっ、そんな!

責務を私が担っているのか….

ヤバイな…..

これは、全部、部長に一任するよ!

私には、荷が重いよ。」


その言葉を部長は冷静に受け止めた。


「そーですか!わかりました。

全てを把握して、均等に分け合う様にします。

でも、一度に渡してしまうと

先に、食べ終わった人と残してる人との

争いが起きては、いけませんので

決まった時間に決まった分だけ配ります。

次の正午は、お弁当がありますから

後は夕方ですね。

それまでに分けておきます。」


「部長!分けながら、つまみ食いするなよ!」


七草の余計なひと言に部長が憤慨した。


「まぁ、失礼な!

そんな、意地汚い事しませんわ!」



「しかし、部長は

高級な食事を口にしている割に

食い物に対する根性は

私ら庶民と大差ないんだよ!

ここは、しっかりと監視しておかんとな!」


「ナクサ!いいかげんにしる!

それじゃあ、本末転倒だろうが!

アンタが部長に一任したんだよ。

だったら、全て、まかせろ!

たとえ、つまみ食いされても、文句言うな!」


「あっ、ありがとうございます。

ヨッシーさん!

でも、つまみ食いは致しませんから..

そこは、ご心配なさらずに...」


「あっ、悪りぃ!失言だ!」


「なぁ、オヤツばかり

フィーチャリングされてるけど

みんな、弁当持って来てるだろ。

私のは、さっき、おにぎりが

お菓子と一緒に転がり出ただろ..あれだけだ。

みんなも、出せよ!」


七草が不満をぶつけたが

部長は何故か、それに、乗り気では、なかった。


「そっ、それは、別によろしいのではないですか!

食の好みは千差万別ですし

お弁当に関しては

分け合う事は、ないのではないですか...」


「なっ、何だ?突然!

部長とも、あろう、お方が!

あの、観音様のような慈悲深き心は

どこへ行ったんだ?」


七草は部長の発言を不審に思った。


「そ、そんな大袈裟ですね...

別にシェアしても、かまいませんけど...

そもそも、七海君の分も

毎日、私が用意しているのですから

別にケチケチしてる訳では、ありませんよ。

まあ、何にせよ...こちらで…

お食事をしなければならないのですし

みんなで、出し合って好きなものを頂きましょう。」


「七草!そう言う事で、納得したか?」


「ああ!わかったよ。しかし、七海!

アンタは部長に毎日弁当を作って貰ってるなんて

何て、幸せモンなんだい!」


「そっ、それは、そうだな!

千晴!いつも、美味しい弁当ありがとう!

感謝してます!」


「まぁ、七海くん!

どういたしまして、こちらこそ...

いつも、美味しい、美味しいって

残さず頂いてくれて、ありがとうございます!」


「オイオイ!何だこれ!何見せられてんだ!

今、そんな、イチャイチャは、いらんだろ!

非常事態なんだぞ!

ラブラブ光線を全方位に発射して、どうすんだ!」


堅物のヨッシー発言を七草が制した。


「まぁまぁ、ヨッシー!こんな時こそだ!

不安で押し潰されそうな気持ちを

少しでも、和ませてくれてるんだ。

ありがたい事だぞ!」


「そっか、確かに、そうだな!」



続く

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