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とあるあやかしの初恋譚  作者: 人でなし
第一章 君と私が出会うまで
1/5

遺言

 君は僕の初恋だった。

 今までたくさん間違えてきたけど、それだけは絶対に間違いない。君と居る時が一番楽しかった。君と出会ってから世界が輝いて、案外悪くないのかもしれないと思えた。

 一緒に過ごした時間は今でも鮮明に思い出せる。これから先忘れることもないだろう。君の笑顔も、声も、涙も、全て、全て。

 君と出会ったから、頑張ろうと思った。幸せだと思えた。生きてて良かった、と思えた。

 君に出会えて本当に良かった。







 そして今僕は、もう二度と君に会わないことを願っている。


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