表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/33

古神戦争

「それに魔王は、私が生きている間は、私たちを倒しにはこれないと思うの。だから、配下を使って攻めてくるはず。」


前を見据えて、母が言った。


「それは何故? 普通魔王が全力で攻めて…欲しくはないけど、攻撃してくれば、不死身なんだし、全力で俺たちを排除しようとするのが自然だと思うけど?」


言葉を詰まらせながら、時折、寒気を感じながら震えた。魔王がすぐにでもここに来たらと思うと恐怖で身がすくむ。


「それは単純に私にまた、封印されるのを恐れてるから。直接来て封印されたら? そう思うと戦略的にわざわざ、魔王が危険な真似をする必要がない。」


母の言葉には、力がありとても、説得力があった。

そうか! 魔王も封印されにくるようなものだしな。不死身なのに、わざわざリスクを負う必要はない。



「…母さんの他には出来ないって、それぐらい母さんがエルフの中でも凄いって事?

でも…父さんでも出来たんだよね? なら他にも封印出来そうだけど?」


俺は、別の疑問を口にした。


「そうね…私はハイエルフだから特別なの。えっへん。」


椅子から立ち上がって母が、両手を腰に当て、自慢する様に言う。


「…ハイエルフって? エルフと何か違うの?」


顎に手をやり考えたが、違いが分からないので、母に聞いた。



「ハイエルフは、エルフの中でも古代種なの。だから…あ〜もう1人いたわね、教会の長が。」


母が手を打つ。それは教会の長もハイエルフだ、と言う事に思い当たったからか。


「古代種? ってことは母さん今いくつぐらいなの?」


女性に年齢聞くのは、気が引ける気もした。

しかし、聞かずには、いられない。とんでもない桁が出るはずだ。



「17歳よ。」




盛ったな…そんな訳ないよね。


「本当は?」


俺は肩をすくめて、再度聞いた。


「本当は、覚えてない! 2000年は生きてると思う。」


母が目線を上にやり、思考しながら言う。


「2000年! そんなに生きてるなら、母さん凄い強いんだね。」



「ううん、そんなに強ない…何故なら!」


期待した俺の言葉とは裏腹に、母はそれを否定した。


「何故なら?」


「あ…遊び呆けてたから。魔法の修行嫌い!」


自分で遊び呆けてたって、良く言えました。感心します。そんなに魔法の修行きついか。嫌いなのに、俺の修行には、付き合ってくれた母に感謝。



「遊び呆けて何やってたの?」


全く思い付かない。そんな暇つぶし出来る遊びがあっただろうかと、疑問に思い母に尋ねた。



「世界各地を旅行してたの。歩きで何度も一周する度に、色々変わってたりで、新しい発見があって、それに夢中だったの。」

 

くるっと一回転して母がうきうきしながら言う。きっと過去の楽しい旅を思い出したんだろう。



「そうなんだ、それでも勇者とパーティ組めるぐらいには強かったんでしょ?」


実は謙遜してるだけで、ちゃっかり強いってパターンでしょ? 知ってる。前世でそう言う人いた。


「弱くはないかな? わかんない。」


はっきりしない答えが返ってきた。

しかし、新たな疑問に行き当たり、それについて質問した。


「父さんの体に魔王封印したのはなんで? 母さんの体に封印しなくても問題なかった?」


父さんはエルフだ。なら、父さんも封印出来た? だが、よく考えたら、母の力で封印していたのだろう。



「それは、私の体に魔王が入るのパパが嫌がったから。つまり嫉妬ね! それと妊娠したら大変な事になりそうだったし。例えばマギに乗り移られたら怖いじゃない?」


なるほど凄い納得いく理由だ。


「古代種のハイエルフが何故、母さんとその教会の長だけになったの? 他のハイエルフは、どこに消えちゃったの? 魔族にやられた?」


その古代種がまさか、宇宙旅行でもした訳でもあるまい。ごっそり消えるのは、何かあったからに違いない。



「めっちゃ聞いてくるねー。お母さんも張り切って答えるね。それはね、古代種と神が戦争したからなの。悪魔みたいな神と戦って生き残りがそんなにいなかったから。」


そんなことがあったんだね。頷きながら、母に話を促した。


「そうよ、いわゆる古神戦争勃発したの。この世界、プロスペリタスを滅さんとするカオス・デウス対古代種ハイエルフの争いね。」


そんな戦争が…お互いの主導権争いか? けど…神様の狙いは、一体…なんだ?


「カオス・デウス…神のくせにとんでもないことやるね。」


俺は神に怒りをぶつける様に言う。


「この世界を滅ぼして、新しい世界に作り変えようとしたの。カオス・デウスは、エルフの母とも言われてるわ。エルフを、ハイエルフに対抗させる為に作ったの。」


…スケールがデカすぎる。エルフを作り出したのが、神様…ハイエルフを絶滅寸前まで追い込んだ神様…とても複雑で…俺はしばらく放心状態になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ