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神を殺す計画

セラフィナ・サピエンティアの視点


「良くやった。完璧だ。」

ロープ越しに私は、男を褒めてやった。


「ふぅ、しかしあのエルフの娘強かったな。俺、本気で殺されるかと思いました。それはそうと、報酬いただけるんですよね?」


薄気味の悪い笑顔を向け、手を差し出してきた。


「ふむ。もちろんだ、ほれ。」

ペクニアの詰まった袋を手に置いてやった。

男は袋を開け、入念にチェックした。



「この魔具もいただいて良いんですよね?」


真顔で感情を読まれない様に言った様に思えた。


「好きにしろ、だが変な事に使うなよ?」

無駄な忠告だろうが、伝えてやった。

人間は欲深い生き物だ。我らエルフと違って…


「しかし良くエルフの娘が助けにくるって分かりましたね?」

詮索されるのは、気に入らないが…教えてやるか。

この男に知られたところで何もない。


「1日先の未来が見える魔法。それを使ったからな。」


そう全ては神への復讐の為に、この魔法もあの双子の魔族も作り出したのだ。


フェミナ様に双子を引き合わせ、力をつけさせる。そして神を討伐させる計画だ。


「それ凄いすね! ギャンブル勝ちまくりじゃないすか。俺と組みませんか?」

口をニヤニヤと、瞳が欲望を曝け出す様に、私を見つめる。


「失せろ! そんなものに興味はない。」


「そうですか…惜しいな」


男は私の前から離れながら、何度も振り返った。

愚かな人間め…だが私が愛した彼も人間だ…故に人間に危害を直接加えるのは…出来ない。

神が人間を憎む様に私を作ったのに…好きになったのは、エルフではなく人間であった。



神の封印は、いつかは解かれる。そうなれば、人類は、終わりだ…全員殺される。そうなる前に神に対して、対策を取るのは大義があると、私は信じて疑わない。


神を殺す…そう私の生みの親を殺すのだ。


彼が命をかけて神を封印した。それは、この世界を…人類を守りたいからに他ならない。

なら…私もこの世界を守る為に悪魔にすらなる覚悟だ。


そして…人工的な魔族の双子を作り出した。神の力と魔族の力…そして人間の心を合わせ持った、究極の生物。


神は不老不死だが、それすらも無効化出来る能力を経ている。

だが…それだけでは、不十分。

他にも計画は立てている。


当然だ。人類か神どちらが生き残るか瀬戸際なのだから…


街の人々は、そんな事は何も知らずに呑気に、黄昏ている。


人と人とが争っていたのがついぞ前だと言うのに、今は、人と魔族がまた争っている。


私の息子が、そう、仕向けたと言う噂だ。

やはり人を殺すのは嫌だったと見える。


…人々の幸せそうな表情を見ると…嫉妬の感情が全身を支配する。

私も幸せになりたいと願う。それは、許されないことなのだろうか?


夫を生きかえらせる。いつか…再び彼に会えることに希望を抱く。


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