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72ある日突然

 大学生は僕の家に下宿する事はなかったが、付き合いは今も続いてます。


 先日、屋根裏の納戸から親父の金庫を発見のち明治時代のコインが多数発見のち大学生と行きつけの喫茶店ではなく、情報が拡散しない萌焼きで待ち合わせしてオークションに出して売りさばく事を依頼。


「父のコレクションなんだけどネットオークションに出品してくれないか」


「ガリバーさん、少し調べてからにしますね。

今、一円銀貨のオークションの過去履歴を調べたら¥25.000もしますね」


「オジサン!25.000倍!万馬券」


「福ちゃん、明治初めと今では貨幣価値が違う。当時、家族が5人がすき焼きを食べに行っても、お釣りがくるね」


「オジサン、例えが判りにくい」


 福ちゃんの反抗的な態度にイラッとして、耳をつねった。福ちゃんは不条理に思ったのか

「オジサン、最近、打擲がが過ぎるぞ!デラ焼きが不味くなる」


 今日も福ちゃんはデラ焼きに固守した。

「オジサン、明治時代ならデラ焼き何枚食べれるの?」


 当時、お好み焼きは1銭洋食と称され

「100枚くらいかな・・」


 福ちゃんの妄想が広がり、明治時代にさかのぼり、毎日、萌え焼きでデラ焼きを注文


「おばさん勘定。1円でお釣りある」


「福ちゃん様、そんな1円みたいな大金の釣り銭はウチでは用意できません」


「しょうがねぇな〜、何か良い方法がないかのぉ?」


「福ちゃん様、回数券がございまして、その1円銀貨で110枚のデラ焼きが食べれます」


「なるほど、はい、1円」


「ありがとうございます。アンタ、福ちゃん様はお金持ちなのね、殿様とどっちがお金持ち?」


「あのな、福ちゃん、殿様だったらツケでお金を払わずに帰る」


「オジサン、無銭飲食か?万引きより凄い犯罪。そうか〜、どおりでお金使わないから金が貯まるのか・・反社だな」


「福ちゃん、それは無銭飲食と違うんだな、ツケた金額を台帳に記録して盆と暮に商店主が集金に伺う。その台帳に2割ほど上乗せし、手拭いの粗品を持って『以後ご贔屓に』集金額が提示される。それを殿様側が支払う。当時の経済効果と家の甲斐性だね」


「家の格の表現?」


「イエス」


「オジサン、古銭がたくさんあるよね。一生デラ焼き食べれる」


「福ちゃん、昔はもっと有ったんだけど、大学生当時、古銭ブームでオヤジの金庫から1円金貨を拝借して難波の買取屋で13万ほど換金してハワイに出かけた。あの当時市街地改装ビルは商店街に対抗する為、年末の抽選くじ一等ハワイご招待、2等ハワイご優待とかで、優待は6万払えばハワイに行けるが、優待の辞退は多く、僕は暇人なので2等辞退から都合で分けて頂いて何回か夢のハワイに旅行に出かけ、帰ると、オヤジに金庫の古銭が無いのがバレて殴られる。何度も旅行から帰るとオヤジに殴られるの繰り返し。何で、金庫の鍵を掛けてないのか今でもわからなかった」


「オジサン、盗人やね。あかん人。それで、僕にお説教できるな」


「福ちゃん、ゴメン」


「ところで大学生君、就職決まったか」


「ガリバーさん、大学院に進むことが決定しました。先日は焦りとかでご迷惑をおかけしました。大学院も潤沢な奨学金が受け取れ、将来は農業のバイオとITを駆使したハイテク農業を目指します」


「君、どこの大学に通ってるの?」


「ガリバーさん、○○です」


「それって、関西の最高学府やないの!」


「君、それなら、お祝いしないといけないね。オークションの売上で、僕の家ですき焼きしないか?」


「ガリバーさん、すき焼きいいですね」


「オジサン、すき焼きってなぁに?」


「福ちゃん、すき焼きは鉄鍋で牛肉、しらたき、野菜、などを解いた生卵につけて食べるの」




「食べたことない。食べた〜い」

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