64商店街会長VS殿様
会議が終わって翌日、殿様邸に伺い、印籠を返し、殿様から
「お前のホッタテ小屋で話を聞くわ」
との事で家に着くと華子が掃除をしてた。
なるほど、かこつけて、華子を呼び出し、僕の家で奥さんに内緒で、これが殿様のやり口なんだ・・・。
殿様が家に着くと
「華子さん、お茶」
「俺の家やぞ」
「華ちゃん、気がきくわ〜。虎屋の羊羹やろ?
ほんま、ええ子やワシがもう少し若かったらアタックしとったやろな・・・ガリちゃん印籠の破壊力すごかったやろ。」
「破壊力と言うか、なんだかなぁ〜」
「なんだかなぁ。それ、ダメ言うことか?印籠なかったらアンタ、袋叩きにあってたかもしれんで。基本、市場の人間は血が荒いんやで、魚政なんか、一生ガリバーのことを恨んでるやろな〜。うちに御用配達に来たら結構言うとる」
「辞めたいです」
「あかんて、切腹もんやぞ。なぁ華ちゃん」
「ガリバー君、アンタにお金も返せなくなるのよ」
「ガリちゃん、少しの辛抱や、この峠を越えたら、後はな・・・商店街の未来が広がるんや!皆んなが喜ぶから協力をお願いしとるのよ。
ガリちゃんは華ちゃんの店もなんちゃら補助金で助けたやないか。市長やケーブルTVからも成功例を聞いとるで、そこでもう一肌脱いで貰えんかな。楽しく買い物の出来る商店街。今のままでは、整骨院、100均、どんどんワシが思う楽しく買い物が出来る場所から遠ざかってる気がする。それと、会長、副会長の行動を見張って欲しい」
殿様が簡単に言うけど、かなり注文が多いと言うか大型店と張り合っても資本の差は歴然としてるし、無理がある。
華子の店一つではない。
商店街の店は減りつつあるが、100軒程の店がアーケードに軒を連ねる。
あまりにも大きすぎるし、商店主の個々の考え方も違うだろう。
商店街の抱える課題などを調べてみても誰しもわかってるはず。
ひとまず、市街地再開発ビルの行きつけの喫茶店に向かうと、いきなりマスターの嫁はコップを置くなり
「あんた、こっち側の人やろ!裏切るのか?」
僕はタダの客じゃないか・・調子の良い事は自分達で、少し商店街と接触すると、この仕打ちはなんなんだ、まずは大学生に携帯で自宅で会うことを約束。
そのあと商店街を往復して、空きビルの会長の前に副会長が顎に手を当て眺めていた。
僕はさりげなく挨拶をした。
「生鮮スーパーが撤退するのは忍び難いですね」
尋ねると、見るから良え士のボンの副会長は答えた。
「会長のビルの周りは全てオジの物件で、形状が馬蹄形になっていて、買い取って来いと言うのだけれど、会長の物件だし、言いにくい」
「なに!この物件を欲しがっていたのは副会長ではなくて、殿様だったのか!」




