54華子のお願い
インターホンを覗くと華子の顔が
「どちら様ですか?」
尋ねてみた。
「ふざけないで!早くガレージの
車、どけなさいよ」
急いでどけたが優先権は僕にあるはず
なんで?
「あんたの家の前に2tトラック
横付けしたら車通れないでしょ
ここに置いて友だちの家に行く
の」
言われるがままに華子のトラックを僕のガレージに入れて軽四を家の前に置いて、マイお茶葉を持って我が家に上がり込んだ。
「散らかってるわよね
何か作った?いつ作った?」
「昨晩にオニオンスープ」
「いつも言ってるでしょ
作ったら片付け!ちょ
と食べさせなさいテスト」
「華子さんはどこに行くの」
「ガリバー君の駐車場にたまに
入れてるのよ。神戸の友達の家
に遊びに行くの。今日はついて
ない。サッサとコインパーキン
グに軽四持って行きなさいよ」
訳の分からない事をいつも言ってる華子さん親戚でもなんでもない。
そもそも不倫して京都のラブホでハチ合わせしてから話が出来るようになった。
不倫相手のレコード屋の社長とバイト先のマスターが知り合いで喫茶店に華子さんが、向かいに来て家の近くで降ろしていいよと言ったら
『私これからどうしたらいいの』
華子さんが短大卒業後保母さんになり、僕がジャイ子と別れて落ち込んでると、家に来てアルバムのツーショットの写真をビリビリに破き
『ガリバー!意地見せなさい』
レコード屋の社長とハワイ不倫旅行し、怪しく思った父親から『彼氏を連れて来い』で、家のガレージのアメ車を見て帰ろうとしたら
『ガリバー根性見せなさい』
で、家に無理矢理引っ張り込まれた件。
隣町の生鮮スーパーの御曹司と結婚し、式に呼ばれ
元カレの紹介でスピーチを頼まれて第一声に
『暴露します』
言うや否やビールグラスが飛んできて
『ガリバー調子にノルナ!』
その後『何もない事を暴露したかったのに』
でもって、その後司会者から『台本どうりのバッドジョークです』のフォロー。
一件落着で、ご主人ともその後仲良く付き合いができた。
「ガリバー、夕方に帰るから
その時、話がある。
行ってきます」
「いってらっしゃいませ」
嫌な予感がする。




