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34元祖ニートその2

 僕には10歳年上の兄がいる小学生の頃には東京の大学に進学して、就職。海外赴任が長くお互いが違う意味のひとりっ子のような生活で共に生活した記憶がない。

 

 兄は団塊の世代で日本経済の成長を下支えした世代だろう。


 カローラを買い、VANジャケットが流行すれば衣料を買い揃え、高度経済成長に乗っかって高値ローンで家を買い、物の無かった時代から目新しいものが出てきては買う、消費の王様。

 

 団塊の世代は人数も多く隙を見せれば足元をすくわれるような競争の厳しい世代でもある。


 ある日、桃の産地の農協の市場に買い出しに出かければオープン前のくるまで渋滞が起き、駐輪場に車を入れるのも、われ先に割り込まれマナーもあったもんじゃない始末。


 周りを見渡せば全て暇な団塊世代!それから買い物カートの取り合いでカートから手を離せば


 「いらんやろ」


 一言で奪われる。


 桃の品定めで良い箱を横に避けるとそれを拝借して持っていかれる。


 近頃の若者は悪いとか云うが、団塊の世代の方がもっと悪質と思った。


 その様な世代に揉まれず、ひとりっ子の様に育てられた僕は何事も積極的に行動できない。


 バイト先のマスターが受け入れてもらえなかったら、親の援助で家に居るか他の街で親から小遣いをいただき、引きこもって、全く世間から遠ざかっていた生活を日々繰り返して振り返るとそこは何もない。


 今も、それに近い世捨人と評価される気がしてならん。


 ご近所さんとも挨拶なしの交流なし。


 来るもの拒まず去るもの追わずで、よく思われたいと云う気持ちは無い。


 突き放される人に好かれたいとか寄っていっても良い結果が巡って来る確率は低確率。


 ほんと、夏目漱石は上手く言ったもんだ。身内がいない僕は世間体などなんとも思わない、元祖ニートだ。


 「オジサン、嘘をつけ!僕を特定の場所以外はリュックの中に入れてるじゃない?それって、世間体がさせるんだ」


 「オジサン、借金ある?」


 「今はないな」


 「なんでないの」


・・・学生の頃に百円を入れて遊ぶ賭博機会が流行った。


 通称コインルーレット1から6までの数字が2つ回る1-1 3-5 5-6 などのスイッチが20個 1箇所に300円迄お金を投入できる。当たれば10.30.50.100.の倍率のお金が出て来るゾロ目が出れば、倍率さらにドン2倍。100倍はJ.Pジャックポットで1万から6万のお金がゆっくり返還されお金が舞い降りる音が気持ちいい。


 行きつけの喫茶店メンバーは皆その機械の虜になり、勝つ日もあるが殆どが負け。


 金が底を尽きた僕は商店街の入り口の学生ローンとも看板に書いてある2階の街の金融屋に立ち寄り10分ほど待たされ、そこのオヤジに応接に通された。

 

 沈黙が続きそこのオヤジの解答は


 「ノー!」


 「なぜだ!」


食い下がった。


 「貸せない、おまえの目が血走っている」


 返事で帰され、その後サラ金に手を染めず、返せない金利のお金は借りない学習をした。


 その後スピード審査の大手のサラ金のコマーシャルが世間で幅を効かせると云うことは需要が多いのだろうか、メチャクチャ儲かるのだろう。


 「オジサン、サングラスして通えば良かったのに」





 「あのね、そんな意味じゃないだろう」

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