33ジェンダー 元祖ニートその1
「オジサン、今の時代だから話しても恥ずかしくないんだよ。ジェンダー?」
???「そんなことない」
否定しだが詳しい意味がわからないのでスマホでググってみた。
ジェンダーとは
「生物的な性別に対して、社会的、文化的に作られる性別のことを指します。世の中の男性と女性の役割によって生まれる性別のこと」
僕もハッとしたが
「福ちゃん、なんか勘違いしてないか?」
福ちゃんに言った。
「ハッキリ云うわ!ホモだろ」
「はぁ?」
「ほとんど男の人と会話して、華子さんと手もつないだことないだろう」
「福ちゃん、僕は同性愛者じやないよ」
「しかも、性差別を指す言葉なんだ 意味を履き違えて語っちゃいけないよ」
これで話を締めようとしたが、思い出がじわりとにじみ出て・・
学生の頃は彼女が確かにいたが内定した会社に行かなかった。
その時代金融経済ではなかったが二流証券会社は成績が悪い学生が就職する会社で歓迎会の場で現役社員の酔った勢いの発した言葉が、真面目に生活していた掃除婦を自殺させた自慢話を聞いて嫌になり内定を蹴ってしまった。
彼女は教員になり、2人の溝は深くなり不信感がつのり自然消滅。
1年後マンションの共有路から見送りの彼氏に手を振る姿は僕に対してではなく、新しい一歩をすすんでる姿を眺めて(これでいいんだ)呟きながらトボトボと帰ったことを思い出した。
その後、華子が家に来て僕のアルバムから全てのジャイ子とのツーショットの写真を取り出し、ビリビリに裂いてゴミ箱に放り込み
「ガリバー意地を見せなさい!」
訳の分からない態度でお袋に挨拶して家の前に停車したレコード店の社長のドイツ車で帰った。
保育園の子供にもそんな教育してんのか?
「オジサンのいろんなことを思い出して悲しくなる」
「福ちゃん、僕の思いが全部わかるのか?」
「オジサン、それは言えんな」




