31 65歳のサーファー
どこかに行こうと福ちゃんに僕から尋ねた。
「オジサン、いいよ」
福ちゃん快諾。
ひとまず車に乗車のち考える。
インターチェンジのETCゲートを通過のち左は大阪右。左は京都のちハンドルを左に回すが大阪方面からどこに行くかは決まらない無計画の計画とは聞こえが良いが行き当たりばったりの珍道中。
僕は「ンー」
福ちゃんも「ンー」
吹田にさしかかり、次は豊中、豊中すぎて、西宮までで阪神高速に乗らざるえない。
「神戸だ」
僕が言うと
福ちゃんが
「YES、高須!」
ジョークが通じて神戸〜からの明石からの明石の東二見
高校の友達の店あたりに到着。
電話をかけると了解で車を停めたのち、山陽電鉄東二見駅で待ち合わせ
秋口なんで、長袖の白のTシャツに新しいジーンズ、ビーチサンダルでお出迎え。
長谷にいもノックダウンする出立ちは、はっきり言ってかっこいいと言うか、高校時代からモテた。東映のニューフェース候補で女子高生の憧れで、流行りのバレンタインは逃げ回るほど、今もタイ旅行で虎をなでなででするスマホの待受画面写真は、当時を彷彿させる。
東二見駅は特急が止まるが周りの商店は明石焼、ご当地では玉子焼きと呼ぶ。
明石焼以外の店は全滅で大店法の煽りを受けた地域になり、昭和初期を引きずるインフラの整備が整いひっそりかんとした僕の城端と中心地は変わらない。
彼の駅前の薬局2店舗もシャッターを閉じて彼は大手モール薬局で週3日バイト。
それの方が趣味のサーフィンで都合がよろしい。
年金プラスバイトの給料。
年金も僕と比べて多いだろうが、僕と違うのは、嫁が居る。
65歳のサーファーは僕の相棒腹話術人形を見るなり
「ガリバー!その人形に年金つぎ込んでるのか?」
僕も福ちゃんをかばう為応戦し
「君だってボードに年金つぎ込んでるよね」
すかさず
「俺はこれでロマンを求めて旅をする。この人形ロマンあるの?」
福ちゃんは怒り
「今度オジサンとマロン食べに行くからな!オジサン、ギャフンと言ってやれ!」
「僕はこの人形と妄想の世界に入れる」
「オジサン、いつも僕って言ってる。そこから負けてる」
福ちゃんは、この歳になっても『僕』と言う僕に落胆した。




