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30真司の両親

 オモチャを全部巻き上げられてから真司はうちの家に来なくなった。


 同級生と遊んでいたらいいのだけど・・少し心配でオモチャを全部返す考えで真司の家にうかがった。


 真司の母親は一階でスナックを経営してる。


 夜にならないと開かないので裏の勝手口から訪問した。


 勝手口かを開けると川で金太郎が鯉と格闘してる風景を目にした。それは真司の両親が何をしている。


 思わずドアを閉め、両膝をついて両手で口を押さえてしまった。


 しばらくして体格のいい父親が勝手口を開け


「どちらはんや?」


 尋ねられて、僕は真司とのいきさつやオモチャを返す思いをつたえた。


真司の父親と話してしばらくして髪の乱れた母親も顔を出し


「真司がお世話になって、面白いお兄ちゃんの事は聞いてるけど今は遊びに行って家にいないのよ」

 オモチャを受けとって欲しいと頼んだら父親が


「あいつがする事だから、あいつに決めさせる」


 話は片付き、家まで持ち帰ることになった。


 真司の父親は現代で言う反社。


 すなわちヤクザの親分だが、その類目は様々で神社の祭りのテキ屋の場所の割り振りをするイザコザなどをまとめる仕事で、別に人に危害を与える方ではなかったが、見た目から学校の親たちはヤクザの息子と遊んではいけませんと刷り込まれ、相手にされなかったらしいが今では牛乳の蓋が縁でみんなと混ざって遊んでるらしい。


 真司は親に聞いたのかしばらくして我が家に遊びに来たがオモチャは持って帰らなかった。


 ひと月は経ったか・・真司が来ないので家に行けば空き家になっていた。


「福ちゃん、泣けるだろこの話」


「オジサン、時効だよほったらかしにする真司君が悪い喫茶店の大学生に頼んでヤフオクで売り捌いてそのお金で大学生と、お好みを食べに行こう」


 少しはためらったが時間が戻らない気がしたので、大学生に頼むと快諾で全て売り切れ。


 オークションでは、値がしばらくつかないが、締め切り10分前からどんどんと落札価格が上がり、完売。


 大学生にお好み焼きをおごって、ポケットの中に1割突っ込んだ。


 それを見た福ちゃんは


「オジサン、あと何百枚食べれるの?」


「それは、言えんな」


「オジサン、けつの穴小さいな」


 



 三人は収穫に酔って笑いの絶えないお好み焼きの席だった。

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