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19浜辺

 ミッション1の蝉採りを終了のち坂を下って3分で浜に着く秘密のルートは遮断機のない踏切を通過のち国道2号線を横断のち階段を降りれば浜に到着。駅から登って7分、下って3分。

 

 若かったから生活出来たけど今は無理だと感じる。


 「オジサン、海だ!初めて、広いなぁ〜砂がさらっさら」


 雨上がりのビーチは涼しさも感じる爽やかな風が肌にあたる。福ちゃんに海水浴場の着替えをさせ、海に繰り出し念のため腕に浮き輪を付けた。寄せては返す波に興奮し日が暮れるまで遊びたいとわがままを言う。


「オジサン、もうちょっといい。もうちょっと」


 雨上がりの浜は凄く澄んでいる。此処に一年居だが僕は初めての経験をした。犬を浜で散歩させる人、投げ釣りを楽しむ兄弟、長い竿を持ってワカメを取る少年。この一瞬が平和を映し出し、この場に福ちゃんに見せて正解と思った。

そこで福ちゃんが何かたくさん拾って


「オジサン、綺麗な宝石をひらった」


 僕に見せたのは、長い年月を隔てて波と砂に洗われたガラスのかけらがこんなに綺麗になったんだと説明した。丸くなったガラス、俗に云うビーチグラス。


「茶碗のカケラも丸いね」


「一つポケットに入れて帰ろう」


「日が暮れるまで泳ぎたい」


 福ちゃんはもうちょっとと、僕に甘えた。

水温が下がり福ちゃんの唇は紫色になっていた。

 

 帷が降りる頃に大きな女性が浜に10人ほどこの浜の2号線階段を降りてきて福ちゃんを見つけて駆け寄ってきた。

 なんだこいつ、アマゾネスか?大、大、大、中、小、体格はマチマチ「なんだ?」コイツらナジャ.グランディーバか?よく見ると彼らはニューハーフ、女装家。LEDの照明も携帯している。

 ナジャ似の女装家が


「何?かわいい子、ネェ、抱っこさせてェ」


 福ちゃんはたらい回しにされた。よく聞くと彼等はYouTubeの撮影に来たらしい。学歴も立派な方もチラホラで配信を駆使して自分達の存在を表現したり仲間の店舗紹介などをボランティアで配信。フォロワーも100万人に上るそうだ。

 最後は花火を福ちゃんにプレゼント、私は彼等の名刺をもらった。花火は夜の海岸に綺麗に花を咲かせいい思い出となった。

 その後彼等のYouTubeにはニューハーフの腹話術人形が映像に映し出され、ますますフォロワーは増えた。




 この浜辺は夜の帷が下りればニューハーフのメッカだった。



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