プロローグ
小説を書くのは、初めてです。内容に興味を持ってもらえたら、とても嬉しいです♪
暖かい日だまりの中、母親の膝の上にいる彼女には歌声が聞こえていた。彼女にとってはとても、安らぐ時間で膝の上は彼女の特等席だ。毎日、お昼寝の時間になると歌ってくれる。
すると、父親が近づいてきて、彼女の顔を覗き込むと、そっと手で髪を撫でる。穏やかで、安らぐ時間。しかし、この時間が、もうすぐ失うことになろうとは、誰も予想がつかなかっただろう。
* * * * * * *
いつものように、晴れた暖かい日日差しの朝。外から、元気な声が聞こえてくる。
「パパ!!ママ!!」
小さな女の子が、窓辺に近寄ってくる。少女の名前はルチア・キャピュレット。少女は、小さい頃から妖精と対話できる能力を持っていてる。まだ、生まれて間もない頃、妖精界に迷い込んだことがあるのだ。その時、悪しき妖精が住みついている所に落ちてしまったが、ルチアは全く恐れる様子はなく、逆に近寄っていたという。初めは、警戒心があったらしく、噛みつこうとしたみたいだが、なぜがルチアを見ているうちにその気がなくなってしまったらしいのだ。それ以来、ルチアの様子をたびたび見に来ている。
今日も、朝ごはんを食べ終えたルチアが散歩に行くのを心配でついていったのだ。もともと、悪しき妖精のため真っ黒な塊みたいなのが、ルチアのそばにいるのだ。はたから見たら、恐ろしい光景かもしれない。けれど、ルチアはとっても安心している様子だ。最近になって、その妖精に名前を付けたらしい。名はルークだそうだ。妖精が見える人は、その姿を見るだけでも恐ろしいと感じるはずだ。ルチアの両親も始めは驚きだった。いきなり居なくなっと思ったらルークと一緒に帰ってきたのだ。それには、両親も驚いた。けれど、ルークはルチアに噛みつく様子もなく、こう言った。
「お前たちが、この子の両親か?」
そうだ、と頷くと、目を見て納得したようだった。
「この子には、何か特別な力がある。それがいつ目覚めるかは分からないが、おそらく、たくさんの人々を助ける力となるだろう」
そう言って、ルチアを両親の方に行けという感じで促し消えて行ってしまった。
それを思い出し、ルチアが母親に散歩での出来事を話している時に、そばにいたルークに聞いてみた。
「ルーク、なんでルチアが妖精界に迷い込んだ時いつも助けてくれるんだ?」
ルチアは、知らず知らずのうちに妖精界に迷い込んでしまう。それをいつもルークが助けてくれるのだ。それことを、聞かれて戸惑った様子になった。
「私にも、よくわからんのだ。だが、ルチアが笑ってくれると、とても幸せな気持ちになれる。今まで私は、家族という温かさに触れてこなかった。けれど、あの子を見ていると。とても幸せな気分になれる」
そう言っている彼は、とても優しい顔をした。とても、悪しき妖精にはありえない顔だ。
それをじっと見ていたリックが、くすくすと笑う。
「なんだ?リック?私の顔に何か付いているのか?」
「いや、なんでもないよ。ところでなんで、俺の名前を知っているんだ?教えてないぞ?」
「一目見た時に分かった。おまえの名はリック・ファントム・ブラック、そうだろう?そんで、ルチアの母親の名はアリス・キャピュレットだろう??」
「アリスの名までわかったのか・・。おまえ凄いなぁ〜」
「そんなことはない。おまえだって、だいたい人の家柄はわかるだろう?それと同じことさ」
「それを言ったのはルチアかな?」
「ああ、ルチアが散歩中によく不思議がるのだ。なんで、パパは見ただけで、その人の家柄がわかるのだろうと。」
「よく不思議がられるよ」
くすくす二人で笑っていると、ルチアがこっちに近づいてきた。二人が、自分を見てくすくす笑っているので、首をかしげながら、言った。
「なぁに??パパもルークも。何か私の顔についてる?」
「いや、なんでもないよ。」
「そうだ、気にしなくていい」
「にしても、おまえと同じことを言うんだな。ルーク、おまえはある意味でルチアの良いパートナーになるよ。だろ?」
「そうかもな。」
そう言うと、二人は顔を見合せた。けれど、それがどうゆう意味なのかは、小さな少女には分かるはずもなく、不思議そうにそれを見ていた。
その一部始終を見ていた、アリスは、確かにルチアとルークは良いパートナーになると思うけど、リックとルークもとても良いパートナーになりそうだと思っていた。それを見ていたら、ここにいることの幸せを感じることができるアリスなのだった。
作者のおんぷです。
このサイトを知って、初めて書いた作品です。もともと、小説を書くこと自体初めてなので、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。