あと30分
よろしくお願いします。
読みやすいように少し直しました。
「これは!?浄化魔法!!」
「…結界が私のまわりに…誰かが守ってくれてる…助けに来てくれた…」
魔王は、突然浄化魔法に包まれたので、驚き慌てふためいた。
マドレーヌは、ほっとして目に涙を浮かべた。希望が湧いてきた。
結界のおかげで、魔王からの直撃はなくなった。呪いもかなり弱まった。
頭もぼうっとして体も動かないが、これならもう少し頑張れると思った。
…彼女のもつ魔石の3個めが割れた。
ローズ達は、魔物達を倒しながら居城を壊す。
一直線に彼らは進んでいた。
リコリスの浄化魔法があっても、強い魔物は残っている。
魔物と戦いながら、前へ進んだ。
しかし、騎士達が涙を流し始めた。剣をもつ手が震えている。
「…魔物にも命はあるのに、なんて罪深いことをしているんだ…」
「…俺は今までたくさんの命を奪ってきた。許されないことだ…」
ローズは片眉を上げる。
リコリスの浄化魔法の影響だ。心まで清められすぎたらしい。
このままでは、前へ進むのに支障が出てくる。
ローズは、騎士達を安全な場所で待機させようとカヌレに提案した。
カヌレは王家の聖剣を持ち、ここでは一番身分が高い。
決断を彼に委ねる。
「カヌレ様、騎士達にはここで待機してもらってもいいですか?」
「ああ。今までありがとう。気分が優れない様だからここで休んでいてくれ。これは命令だ」
騎士達は申し訳なさそうにしながらも、ほっとした様子だった。
カヌレ達は不安に駆られる。
時間を巻き戻る前は、勇猛果敢な騎士団達と総力を合わせて、魔王を倒したのだ。
今はリコリスの魔法があるといっても、魔王と対峙するのは3人になってしまった。
突き進むスピードも遅くなってしまうだろう。
ローズは、作戦変更もやむなしと判断する。
「魔王討伐よりもマドレーヌ様救出を、優先させませんか?」
「はい。マドレーヌ救出を最優先で」
「僕とカヌレ様が魔王の相手をしている間に、ローズ様にマドレーヌ様の救出と手当てをお願いしていいでしょうか」
「はい。最善を尽くします」
3人は再び、魔王とマドレーヌがいる城の最奥へと向かう。
ローズの持つ魔石の4個めが、砕け散った。
いつも読んでくださり、ありがとうございます!
続きます。