表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
名前のない明日  作者: 乙坂 一矢
第一章 1学期編
1/9

第0話 はじまりはじまり

 5月2日それはよく晴れた日だった。

 人通りの多く、車通りも多い道。そんなところにある横断歩道だった。右を見れば人。左を見れば人。ごった返すにもほどがある。俺、名取祐介(なとりゆうすけ)はこんなところで何をしているのかというと、信号を待っていた。あたりまえだ。むしろ信号を待っている以外の回答はなかっただろう。

 ふと、手に持っていたスマホから顔を上げた。そうすると横断歩道の向こうに同じ学校の制服を着た女子がいた。

 身長は…160cmは超えてるだろうか。周りの女子と比べて身長が高い。それにあの髪型。銀髪ロング…あんな髪型だったら見たことくらいあるはずだ。だけど、

「あんな女子いたか?…ん?」

「―――、―――――」

 何か喋ってるようだ。だが遠すぎて何も聞こえない。

 次の瞬間、

「うおっ!」

 強く風が吹き、目を閉じた。その次の瞬間彼女はいなくなっていた。

「なんだったんだ…あの子は?」

 幽霊にでも出会ったのだろうか。はたまた神隠しにでもあったところを目撃してしまったのか。

「これで名前なんか取られたら怖いな」

 昔見た映画を少し思い出して、青になった横断歩道を渡り、俺は学校へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ